連載は続く~SF掌編『数か月目の一カ月ほどして』編

様々に世の中への営みの持続を図る思念が働きあっている。
思い付きの段階だと試行錯誤以前ということで確実さ、ということでは、心もとないと通常でさえだれにとっても思えるはず。
だから経験とそれを踏まえた理念的思考実験との混ざり合いで試すことも成されてきている。
だから・・・と一気に端折ってしまうが、ある途中経過とも見なせるし、それに不満を持つだれかたちにとってはそれは変化によって調整されるべき事態だ、とか見なされている。
いづれにしてもそれなりの蓄積を踏まえて比較のような過程をそこに介して判断位はできている。
そんなわけでヒトゆえの集団性ゆえに、ある種の棲み分けもそこには既定となってしまう。
その既定を邪魔と思える”部分”もあろうが、その貴重さに気付けるくらいの経験の積み上げゆえの様々な入り組みに気付けているかいないかで、そのすぐ先は揺れる(し、簡単に明らかに誤っているかもしれない試行錯誤へと簡単に誘われることも起こりうる[もちろん、熟考しつつも失敗することもあるのだから、と同列にしてしまう愚は大抵の場合避けられてきた])。構え、論じ合う時点での落ち着きなどその前提に置かれている、と想起すれば、わかってもらえそうだ。

だからこそ、副島氏が紹介してくれていた帝国概念はそれなりに参考になるわけだ。
きつく縛る事態を帝国概念は時に必要で成すことはあっても、通常の技にはしていない、と気付ける。
自治というエネルギー費消分担方式を選ぶ。いつでもかまっていられるわけじゃない、ということだ。生な事態への対応に日々、時々刻々エネルギーを傾けられる、というかそうしたいけれど、なかなか生な場ではそうはしづらい、それがだれもにとっての日々の姿だ。
それでも集団としてのつながり感を保ち、しかも夫々(それぞれ)性が実質感じ取られる日常も保たれ続けなければ、だれもが公務員的責任感の下での本末転倒な日常生活をかこつことになってしまう。
仕事に邁進しつつもふと離れて”抜いた状態”も交えながら、個々にとっての生活設計を試行錯誤できる個々にとっての自律が求められる。
帝国的支配にはそういう内実も含ませている。はめを外すその範囲を経験を踏んできてより精度の高いことばに置き換えてオープンにしつつ、その範囲の中でなんとか集団性と個々の自律についての試行錯誤を可能にしたいヒトならではの試行錯誤の一つの在り方と理念的には押さえられる。しかし、あくまでも途中経過だ。
だから今ならば、ということで、その制約面を素人は先に指摘しておきたい。
クレジットカード方式というか、とにかく”ニセがね作り”による膨らし粉方式のある行きついた先を昨今のグローバルな経済活動に見ることができる。
そして先の副島氏”も”指摘されていたけれど、ショックを利用した誘導という手法も用いてしまうようだ。すでに”じゃぶじゃぶ”を演じてきた(低金利のことであるよりは儲ける形式上の上澄みの膨らませ方、という方が相応しい。またこの錯覚によって、とにかく民主主義の体裁を東西においてなんとか試しているのがヒトの現状には違いない。脆いから、上手に営み続ける必要がありそうだ)。
ショックの条件付けっぽく生じている現ウイルス騒動においてなら、巷で急く方で思い込みを口にする諸氏は、丁度フィルターにかかった状態だ、と見なせる。芸能界で怪しいことに誘われてフィルターに罹っているどなたかたちと同様の事態だ。
免疫を恐らくはだれもが持っていなかったかもしれない新ウイルスへの対処として、どういう表現型かを確かめる初期は既に過ぎた。
どういう病状を呈し、その過程は(亡くなったり、生還したりの結果のところまで)、というところまでは現象的に把握できている。すべてに近いかどうかは心もとない時間的量かもしれないけれど、ケースの多くを観察できた。
そしてインフルエンザのように、移さないで済ませる手法には気付けている。
抗体検査したイタリアでは未だ抗体を持つ人々の割合が少なすぎるということで距離を保つ手法を解除しない方がいい時期との見解が示されたようだ。
諸国の試行錯誤から、ヒトのつばをお互いが浴びない工夫をすることで、感染して免疫を身に着けるという早道は通ることができないけれど、感染も遠ざけることができる、ということがより鮮明になっている。例外的な事態が生じない知識の整理と紹介も重要だ。
つまりヒトの行動の在り方を工夫できれば普段のやりとりの質を保てることもおおよそわかってきた。
危機管理ということからは万が一のだれもがバタバタと重病になるくらいのウイルス感染にも通じるやり方の試験運転を試したいところだろうが、そこらはわかりにくい。ただ列島の研究者によると飛沫感染タイプの今回版の新ウイルスのようなのだったら8割で7割じゃないのだけど、とにかく人との接触というか先の社会的距離を保つことを徹底できれば、それなりに移らない事態から集団的にも移ることを制御できた状態へと誘(いざな)えるようなのだ(こういう表現にしないですむより事情に通じて同じモデルを同等に扱える諸氏が計算について検証して意見をだしてもらいたいものだ)。
同じく、一億人以上の人々にもれなく一万円配ることは無謀と思える財布感覚は忘れないでいたい。そこも緊急事態にしろと急く気分だけで巷で叫びがちな人々のノリで放言してしまう諸氏には、家賃とか月々の暮らしでの必要経費を捻出できなくなった切羽詰まった人々への同情をなんとか想像してもらいたくなる。
一回ぽっきりだと踏んでのばら撒きでは済まない事態を招いている。動かないことをめぐる工夫の形を試行錯誤しておけば、万が一のような場合でも、危険回避しながら生活の質をある程度まで保てる列島モデルを準備しておくことができるというもの。


つまり、どさくさでのやり過ぎへ注意しながら、いい意味での試行錯誤経験をつめる。

①金本位からは離れてしまったけれど、膨大に儲けた分が巷に出回りやすくなっている。今の騒動で緊急出費したから溢れたのではなくて既に溢れている(にも拘わらずということだ)。数兆円の借金をこの理由ならば、と一回ぽっきりで役立つはずのない策だけで、大騒ぎにして通すことにした。法治であり憲法を大事に扱って、今この時点で実質大変なことになりかねない人々を素早く助けたい、と諸賢だけでなく、多くの列島っぽい気質の落ち着いた、嵐の過ぎ去るのをまつタイプの人々は、願っているはずだ。

②溢れさせてなんとかしのいできている、というヒトの営みのやりきれなさ。
だって既に当面緊急に必要なくても出せ出せと思ってないか(口の数の問題)。
消費量の支えには使えても、それで、プラスして困窮状態を回避させるようなことには通じにくい。経済の営みの巡りが各所で停止している。グローバルな思惑には囲い込みの要素もあるように思える。それにも一理あると想像できることは大事だ。でも、情報発信とか情報整理の力とか、理解することの意欲とかで、個々の場が応じることもやればできる。そうなれば、小回りが効くタイプの方が巷にとっては利便性が良い。どういうことかというと、巨大仕入れタイプの場合、これは良いとなってある種のものを扱うとそれ以外は締め出されて大量仕入れ、長期保存可能タイプのものが流通しがちになるけれど、それは保存料とか様々に一般には得体のしれない素材が使われがちになる。資源の個々に戻った循環を考えられれば、環境保全や改良やを踏まえたヒトにとっての持続可能な状態を保つこととの相談は脇に置かれかねない。そういう20世紀後半の惰性をヒトは試行中でもある。
その端緒は19・20世紀初頭の石油化学へと向かう試行錯誤が担ってそうだ。

③様々に列島諸賢が口にしていた、当面家賃の支払いにも困るような人々への現状対処としての資金提供(返す必要のないお金)を素早く。が、30万円とか10万円とかの額の話で分からないようなことになってしまった。(封書詰めとか)一秒で何かができてしまう、として1億数千万人分と数千万人分で時間的にどう違うか。

  1(sec)x100,000,000=1(億秒) =167 (万分)=27833(時間)=1159 (日)=3.18 (年)
  1(sec)x 10,000,000=1(千万秒)=16.7(万分)=2783 (時間)=115.9(日)=0.318(年)

テレヴィではネットでの手続きをドイツの事例(数日で支給まで行く)としてしばしば紹介していた。それは上記のことからもわかり易い。

④だからって、ネット通販に一気に傾ける基盤にしてしまう、というのも、ヒトにとってはより良くへの通路としては使いこなせていないからその前段階での判断材料と手法を試みる過程が要る。

⑤新ウイルスもまったく新種というよりは1に対しての2なので、ある程度細胞が増えていくプロセスについては日本医事新報社のページでのアビガン開発にも関わった白木氏の発信がかなり一般にもわかりやすくふれている。その性質を応用しての新薬なのだけど、ここらは数十年前のヒトのための免疫抑制剤の新薬開発同様に、汎用性を抜け出ていなくて、だから、他のにも使えてしまったりする。そういう性質の作り方が薬では続いていることに気付けた。研究者水準では特異的に作用するものを目指されているようなのだけど、実際に出てくるのはそうではなくて汎用的にならざるをえない”標的(段階)”が選ばれてしまう。そこでその性質から細胞分裂してヒトのからだを形成中の胎児とともにの妊婦には厳禁となる薬であることが明示されている。ようするに、現薬の水準では、ほかのも似たり寄ったりで特異的に作用させられるような作りのは少ないようだ(ヒトの細胞は入れ替わり続けるから、そういう意味からは蓋然性はいつも、ということでもある)。

⑥どういう死亡例なのか、この新ウイルスでの事例研究報告はネットでも中々読めるようにはなっていない。回復事例で溢れている。だからどう用心できるかがわかりにくいままだ。

⑦ECMO を使うことは通常ありえない高齢者の重い肺炎、ということは、昨今であれば普通に話題にできると察する。つまりは安楽死、平穏死、尊厳死と関わる事態の含みだから。
医療の現場、介護の現場ではそういうことで通る。
だから列島の知賢からは年間ということだけど、10万人もの人々が肺炎で亡くなっていると指摘された。
厚労省の統計資料をネットで調べるだけでも病気死因の数々と統計数字を知ることができる。
それを踏まえられるなら、万が一の事態よりははるかに試しやすいし、緩みも生みやすい事態と直面してきることに気付かされる。
距離を保つ程度だけど例外のないように、が難しい。でもそれをこなせれば、万が一の事態でもやり過ごせる。医療関係者のみと言っていいくらいに限定できる。そのかわり医療関係者は今回のイタリアやUS事例のように大変なことになる。介護現場でもニュージャージー州での施設でのようなことが起こってしまう。
どういう工夫をきめ細かく持続できるかの個々の力量がとことん問われてしまう。
我慢できること、そういった耐性はちょっとした日常の積み重ねだ。”ゲームのり”はだから、結構危ないのだ。むらっ気が身に付きやすい。PCいじり系もそうかもしれない。ネットユーザもだから気を付けたい。

⑧ソフトに計画された感染と抗体獲得のような手法もしっかり確実なところで準備できていないと、どさくさの事態を招くようなバタバタと感染者が年齢に関係なく倒れている現場では起こりうるので、火事場泥棒が活躍できない下地作りは万が一の場合でもなんとかしておきたいものだ。だからこそ死亡例事例研究のネット発信も重要と指摘しておきたい。経過の内実をことばに置き換えることの要点の数々を踏まえられている報告ならば確実に知見を誘いうる。それと、事態並行的にだれがどこでどう感染したのかのPC計算の得意を応用した資料整理。それがオープンでプラス流言が有効にならないもう一方のことば発信すら並行して、今、どういう感染経路が活きて、断たれてなどが時点時点で把握できることは行政の部門だけでわかったことにしないやり方でなんとかしたくなる。

⑨帝国支配の応用の何代目かのUS支配がUKから引き継がれて(文春新書の吉川本を是非参照してください。『マネー敗戦』の第一章マネー大国の興亡)先述のクレジットカード手法タイプの贋金作りでとにかく支払うことでできることを沢山こなしてきた。その結果は”見ての通り”なのだから、時代を変える必要は相当前から示されてきた。だけど、民主主義のなんらかを試行するための費用としてグローバルには認知されてきたのかもしれない、と素人は想像する。東西を合わせてグローバルなのだから、なにかしら対立でものを見てはいけない。見誤る。(USの国内事情では弁証法役割分担方式を濃く使いこなしてきた事態が今でもある部分では続いていることにBSNHKの特集番組で気付かされた。そこにはスティグリッツ氏がインタヴューに答えていたのだが、民主党共和党でいつでも争っていないとダメだ、みたいな強い信念を感じされる発言を聞けた)。ヒト個々は限定的だから経験から選ばれたのが帝国発想と現状では受け止めている素人だ。かつては中国がそれを担って、寄ってくる客には持ち寄るモノよりも多くを返礼していたそうだから、その維持は大変なことだったと想像してしまう。それにちょっとした感情の軋み、激情、嫉妬心他程度でつい動いてしまう帝国発想にすら理解のない熟成を経た人々だって指導層には含まれてしまう。もちろん、オルタナティヴ歓迎だろうけれど、それなりに帝国発想を入れ替えられる内実が要る。実際事として示せる必要だってある。しかも、帝国発想による支配が、とかでわかったつもりになられても、いい意味での緊張感がなくなって、ないし個々の感情のゆらぎからするだけの行動が多数を集めてめいたことだって紛れ込むから、支配、被支配的布地をイメージしやすくしてしまうことも誤りのもとを形成しやすい。
個々の意見を聞くだけならできるか、というとそれは時間的に無茶だ。だから民主主義はいつでも暫定的な形のいくつかを試し続けることになる。そのどの組み合わせが人々には生きた心地に通じやすいか、危なさと対置した時の生きた心地ではない、イメージも育てておくことが大事だ。


君:一体、これ、探偵さん、あなた?なの。
探偵:暇だったから、ちょっと。
君:えっ?!やはり、探偵さん、が。ふ・・・・ん。
探偵:ふ・・・・・ん、って、疑問?
君:・が一つ多かったけど。それはともかく、結構、時間あったの、ね。
私:探偵氏、ずっと部屋にいたんじゃない。食事は配達させてたみたいだ、よ。
君:そうなの?
探偵:どうだか・・・・・。
君:・、五つになった、みたい。
探偵:キミね、細かい、ね。
君:そぉオ?
私:実際的な一方で、やたらと細かい。
君:なによぉ!
探偵:口、尖らせてるよ、キミに似合わない、よ。
君:探偵さん、お茶にしません?
探偵:アリガタイ、ね。
私:ぼく、いっしょにいい?
君:どうしよっかな・・・・。
私:えっ、ええ・・・、えぇ・・。
君:ダメ、なんて言ってないでしょ。ねぇ、探偵さん。
探偵:否(いや)、ダメっぽいニュアンスが漂ってたな。ぼくとだけいっしょ、ってかんじだった、な。
君:あら?!そうだった、かしら。
私:どんどん、近寄りがたくなってるんですけどぉ・・・・。ことば。
探偵:だからって、遠慮することないんじゃないの、図々しく付いてくれば、さ。
君:そうよ、そうよ。付いてくれば・・・、くすっ。
私:高齢の探偵氏がこけたら危ないから、だから、ぼくが後ろからついてく、そういうことだ。
探偵:何、強がってんの。普通でいいの。普通で。お茶するのに理屈要らないでしょ。でも、こけることあるから、あんたが後ろに居てくれたら、うれしいかも。
君:ほら、そこまで言ってくれてるじゃない。行きましょ。
私:ありがたいのか、なんなのか、もぉ、気持ちが、いまいち・・。
君:何を、もごもご言ってるの、よ。行きましょ、おふたり。
探偵、私:はい!