連載は続く~SF掌編『承前;ついでにサイエンス応用素人仕立て』編


(承前)
ということで(*)

*:園山耕司著『新しい航空管制の科学』('15 ブルーバックス)からp19-20,124 など参照。

科学知見・概念の応用力について、素人体験を一つ。
数十年前のこと、免疫知見をとりあえずざっと素人なりに学ぶ。
色々あって、日経サイエンスの記事にたどりつく。
そこには免疫抑制剤の効く機序について説明があった。
読み進む途中の記述から、作用機序としての汎用性というのか、特定度合の低さというのか、その辺りに即気付かせた。免疫知見(ここらも列島出版やマスメディア系発信の底力と察する)を素人なりにでも持つことができると、その程度の見方が可能になる。
もちろん、その他の観点からして・・・という余地がたっぴり残っていることを謙虚に認めないといけない地点であることは指摘しておく必要がありそうだ。
ただし、科学知見の要所がその事象において影響してしまうことを外せないわけだ。
啓蒙を踏まえた教育制度を何世紀かに渡って試行錯誤してきている、ということも多少は一般の知識になっている昨今、今時の様々をもサイエンスの知見から応用してみるということも楽しみの一つくらいにはできる。

コロナ騒動についてもだから同様だ。

東京都での試行錯誤として、感染をライブで把握できるような装置を試すようだ。
ここらはもう蔓延後なので、遅すぎると、今のコロナ騒動においては指摘可能。
でも、もっと恐ろしいというか、恐ろしがることはない(**)けれど、重症の感染多発めいた驚くような感染症が広まるような時、気づけた瞬間からそれが作動してくれる横つながり、ネットの時代ならではの、しかもネットセキュリティも試されつつで、手法としてきっと役に立つ(だから予行演習として熟達<どう機能しにくいとかの検証込みで>のために試行できる)。
PCR検査の日々の増減に心は揺さぶられるだろうし、慣れればきっと簡単に忘れてしまう。その程度の統計でしかない。
この先に役立てられる統計ではない。
だからこそ、やたらと数字が暴れだしたような時には、積極的なPCR検査を中止した方が得策だ。
一旦止(と・や)める。
少し落ちついてきたら、参考のためにPCR検査を意味のある沢山量を日々こなす。
止めるというのは、恐らく、現実的には、インフルエンザがかなりご自身にとってかったるい症状をあらわして診察を受けようと思うだけでなく、実際に受診することになった時に、一応医療側が症状を見て、PCR検査が必用と認めて現環境下での費用負担の仕組みの中で行う。その結果の陰/陽が数値として表に出てくる程度の現象になる、としておきたい。
ただできれば、そういうことだから抗体検査でこなした方がいいかもしれない。
医療的立場からだと、絞り込みとかの時間浪費に繋がり易いから、PCR検査の投網の大雑把度からして、医療の実際性には向きそうにない、と素人からは推測できる。
で、抗体の有る無しを調べて、持病の詳細も問診して、症状や体調やの詳細も状況次第で医師による判断からこなして、その先の変化に備えれば済む。ここらは、ガイドラインが無くても、これまでの医療経験が物を言ってくれるのではないか。(いかかでしょう)

啓蒙ということでも欧米脈はぐっと試行錯誤を意識的にこなされている。ここらは凄いと思う。
少し政治寄りのやり取りから紹介。
昨夕、US公共放送にて、一時話題を誘ったこともあるファウチ氏が進行役女史のインタヴューに応えていた。
中で、相当にいじわるく突っ込み強烈な(結構USの放送ではその程度はやっている感じだけど)質問を受けて、その怪しい発信の担い手はだな、とっくに排除してるんだ、安心しておくれ、とかすんなり率直に応えていた。印象としてはファウチ氏も相当に海千山千な諸氏のお一人と察した次第。
マスメディアで伝えるべき(誤解とか曲解にできるだけつながらないように)ことの要点をインタビューにのせて語ってのけている。(日頃から非常に頭とおしゃべりを使いこなしているんだろう)
さて、もう少し、サイエンスと啓蒙に沿った話題。
こちらは、日々追っていたら人生はそれの検証のために終わってしまうくらい情報の膨大量が発信されている海外(東西南北)放送ニュース(NHKBS)から。
最初はBBCだった。
ジョンソン氏がウイルスの変異について一次情報の報告を自ら公表していたつい最近の例の場面。
氏は、70%罹りやすくなったと報告を受けていると述べ、更に続けて、この変異が重症化とか死亡率を高めるサイエンス上の証拠はない。ときっぱり言い放った。
そして本日の早朝に放送されていた(ので昨夜の番組内と思えるが)フランスのこれは放送局を確かめ損ねたけれど、イギリスで発生した変異種について、同様のことを明確に指摘していた。論説タイプの流れではなく、細切れニュース報道の一説として、しっかりそこを押さえたことば発信をこなしていた。
列島では、また印象する諸国事情によって、きっとぼやけたことばを使ってつまらない稼ぎ動機を持ち込んでしまうかもしれない。けれども、今はそちらに資源をつぎ込んでいる余裕はないと察する。
好循環に向かわせるお金の使い方が必須の状況と素人なりに判断している。
啓蒙試行錯誤には熱心でも、対処を当初から誤ってというか、スイッチのかけ違えというのか対処の悪循環に陥っている西欧諸国は、これからも相当大変だと想像できる。

PCR検査は沢山陽性がでるから、良いので、そこから絞り込みをするわけだ。
だから日々の増減はそれほど重要な意味合いはない。

ここで立ち止まって、現場の大変さを一応ふれたい。
介護現場は医療現場と質を異にするけれど、でも現場感覚は共有できる。
出たとこ勝負じゃないが、次々とやってくる対象・現象に振り回されてしまう。これが現実で、その流れでも落ちついて判断を誤らない20年、30年の熟練が居てくれることが不可欠な現場といえる。どれほど元気ものがいたとしても、場数をこなしていない担当者は迫ってくる様々にほぼ100%パニくる。感情的な判断で現場をあらしがちにする。だから熟練をとにかく現場には複数(多数による<めんどくさぁー>ムード誘導に抗せるから)を雇うことが介護業経営の基軸と素人なりに紹介できる(是非採用されたし)。
その意味合いから医療現場もやってくる諸々に対応することで手いっぱいが続く、ということを想起しないまま無茶を素人が指摘しているわけではない、と一応でいいけれど、受け止めていただけるとありがたい。

積極的PCR検査を現状では中止しても差し支えない。
そのことで、医療負担は極端に減る。事情通諸氏において、そこらの脈絡をどう受け止めてもらえるか。
確かに隔離策も功を奏すると思うけれど、今は必要ない。
老人とか糖尿病系の様々な体質を請け負ってしまった諸氏がどこにどう居るかを保健所観点でしっかり押さえて、また地域社会崩壊後とは言っても、本心優しい不良諸氏は未だ健在と察する。ま、一般の中にこそ危ない連中が潜むようになってしまった昨今、実際的には難しい時代・状況とは思うけれど(ここらは映画知見からして膨大な各国の諜報利害が介在しているはず。独立国間のせめぎあいも欠かせないことからくる仕方のない局面の要素も念頭におかないと被害者意識で極端に差別的になりかねない)。
お年寄りに近づかないとか、遠巻きにするとか、ちょっとした今流のエチケットを身に着けていてくれると察する。
年寄りに向かって息を吹きかけたり、近くで咳やくしゃみをしなければ、食事関係の食器をさわったりしなければ、意外に感染源を断てる。マスクは油断を生みやすいから、そこらは流行廃り(はやりすたり)現象だからしていてもかまわないけれど、それで安心はしない方がいい。
とにかく大勢の諸氏にとってはとても安全な病原なので、軽く罹って免疫を得た身近なだれかがいたら、安心してうつしてもらえばいいし、持病次第では、危険だから絶対にやってはいけないし、アレルギー持ちの諸氏も一応気を付けた方が良さそうだ。
幼児、赤子諸氏についての知見が啓蒙不足で、世の母親諸氏においてはかない不安をかこつことになっていそうだ。そこらをしっかり、不安、恐怖をあおらない啓蒙手法でやってのけてもらいたいのが素人のマスメディア期待だったりする。

そして最後に”恐怖”について。
これも昨夕、たまたま十数分間だけ視聴できたワイルドライフなる番組にて、恐怖を持ち込んで生態を落ちつかせようという試みを紹介していた。
原題を確かめ損ねているので翻訳がいじわるなだけかもしれないが、動物は恐怖に出会うと、ヒト以上に素直過ぎて、委縮するか、疲労困憊を覚悟で極端に激しく興奮状態になる姿が一般的に目に出来てきたとこれまでの動物番組群や日常の体験からは推測してしまう。
委縮の中には、簡単に死に至ることも含む。ショック死ってやつだ。
ヒトだって恐怖に直面してしまえば思考どころではなくなる。
だからこのワイルドライフの場面を見ていて、恐怖とされる場面が動物たちの判断めいた行動の変容を誘っていることから鑑(かんが)みて、”警戒心”とすべきところを”恐怖”と当てがって現象の細密を混乱させていると察した次第。
警戒心は恐怖と比べて軽い軽い、とか勝手に判断しないでもらいたい。
警戒心にも軽重が極端なくらい入り込める。
プロのわざと素人のわざとの違いくらいは含む。
でかつてNHKBSのドキュメンタリー番組で紹介されていたのと似た感じで、イエローストーンの狼導入について、この番組でも引用されていたけれど、食物連載の巧みがあってこその生態の歴史的洗練がありうる。そういうことを、実はこの番組でも言ってみたかったようだ。
象は蜜蜂を避ける。弱体なヒトが耕す農場を象に荒らされない巧みに蜜蜂飼育がありうることをこの番組で知った。
ミツバチおそるべし(敢えてひらがなニュアンスで)。