連載は続く~ SF 掌編『ソフトボール、柔道、メキシコチーム、なでしこチーム』編


コロナ騒動、オリンピック開催ほか話題に事欠かない、とこっそり言ってしまえる今日この頃ですが、台風8号が接近するかも・・や、相当な猛暑続きでここらで一方では涼を・・なんていう時節柄、スポーツをする方でずっと興味を持ってもきた人生故、オリンピック中継種目のうち個人的につい見てしまったいくつかから少々学べた気にさせてくれた諸々を紹介させていただければと。

焦点は女子サッカーに向かう。というのも、某男性アナ氏が、ゴールの枠に向かわないシュートのような言葉を使って、現状を指摘できた気でいるようだったし、当日にサッカースタジアム(横浜?)に居たコメンテーター氏も率直なところを言いずらそうにされていたので、ここは素人の登場、のような気にもさせた故。

クラス分けして試合を仕組む工夫は始まったばかりの柔道の試合の誘う力からもその効力としてわかるのではなかろうか。
ボクシングでもお馴染みの仕組み。
ただし、(力量の似た選別後の選手たちが参加している前提に)体重別ということで、矢鱈と上背の高いだれかも減量を工夫して出てきて有利に試合を運びやすくするという裏技も介在しやすい。でも、減量苦が付きまとうから長続きしにくい。でもある年度のだれかかれにとっては折角のチャンスを失わせかねない。そういうことは起こりうる。
硬式野球では、体重が物を言う。
それなりにマッチョ体形が有利に作用してくれる。そのかわり介護が必用になる年代になっての不都合はこの際不問としなければならない。だれもが知らないことにしておいた方が心配の種を引きずらないで済ませられる。
ソフトボールはどうか。ここらにも気づかされた事の一つを指摘できる。
ソフトボールスケールの場合、必ずしもマッチョは要らない。
マッチョが必要条件とはならないで済んでそうだ。
だから現”日本チーム”も充分に機能する。
卓球などがわかり易い。強い打撃を素早く可能にするマッチョなだれかだとしても、左右なり前後に振られることに関しては、それなりに不利に働きそうだ。
強い打撃で返さなくても、適度に振って疲れさせれば、追々ゲーム展開が一方的になりかねない。そのかわり、サービスするような位置へ(相手の攻撃性に対抗するかのように)強い打撃で返すような攻撃的な作戦を多用すると、その相手の思う壺にはまりやすい。
ソフトボールに熱が入って、選手にいつのまにかなってしまっただれかにとっては女でも男でもそれほどこだわるようなことではなくなる。ソフトボールをこなす向きが自ずと必要な力量を形も合わせて誘ってくる。
硬式の方はそうはいかない。硬式のスケールは球場からして一回りでかい。
ボールの性質も異なる。その別れさせる辺りを事情通諸氏なら、より明確に指摘してくれるに違いない。
サッカーの場合、恐らく女用、男用の区別はない。
フィールド 105m x 68m / ゴール 7.32m x 2.44m
ボール 外周は 68センチメートル以上70センチメートル以下
    重さは 410グラム以上450グラム以下
    空気圧が 0.6-1.1気圧
(以上「サッカー」のウィキペディアなど参照)
そこへ体形が様々なだれかたちが参加して試合する。
サッカー試合の場合、ボールを(相手チームにとられないようにしながら)支配してボール回ししたりシュートへ導いたりする内容次第では、むしろ疲労を相対的に疲れを少なくしながら得点も得やすくする。
内容次第というのは、たとえば相手がブラジルチームだと、支配してボール回し可能な領域をはみ出すと、いきなり強烈なボール奪取の圧にさらされてかえって疲れを蓄積しやすくしてしまう。ボールを取られて防御に回るなら更に疲れさせるプレーが続きやすくなる。
ブラジルチームの守備は適当に相手にボール遊びさせておいて、危険領域とか危険状況と判断されると途端にとことん、ボールを奪いに来る。上手いし体格もいい選手が守備の方には多いから、相手チームは大変な状態に陥る。そのやり取りだけでも疲れ切ってしまいかねない。
昨晩のメキシコチームと日本チームとの試合での日本チームの守備はブラジルチームほどではなかったけれど、ボールを奪い返して、支配する意欲と技はかなり育っていることを気前よく表現していた。
ただ90分間ずっとそうできないのか、追うことのしつこさとか、逃げパスとか、相手に都合のよい機会も目立つように生じさせていた。
話しは少々ずれるのだけど、当方はあくまでも外野の素人。チームを育てる監督観点をいかに発揮していないか、気づきもした。
昨晩の試合では(日本チームの)ゴールキーパーが素人からは安直に受けたボールを自チームのだれかに返していた。時に時間かせぎしたり、慌てずに済むだれかを目がけてという工夫が常時要る、にもかかわらず単調に、次のパスにつなげにくいだれかにパスしがちだったように受け止めていた。更に、ミスったことで終盤、失点もしている。
ところが、その後の動きががらっと変わったようだった。
これって、緊張しているとか、場に慣れていないというか、ヒトの生理ではありがちな、短時間での変化じゃないか。
素人は、先のいくつかを試合中継中に付き合わせられて、こりゃこういう大きな試合に慣れてないキーパーを使った監督のせいだな、と判断していた。
けれども、あるきっかけでどうやらふっきれたらしい。平常心を取り戻して、ゲームモードでの心身の状態で動くようになったようだった(後半40分近くなって)。
つまり監督はこれまでのこのキーパーの活躍を記憶していて、それをもとに恐らく、我慢して使っていた。そしてその変化を待った。素人的にはだったらもっと早めに場数をこなせるようにできなかったのか、など愚痴っぽいことを指摘したくなるのだけど。

で、女子サッカー(なでしこチーム)のこと。
男子チームは足技が数年前と比べても各段に器用になっていた。
だからパス回しもお手の物の連中が多い。見ないふりパスなど相互性技を簡単にやってのけている。精度にはばらつきを感じたけれど、上手い選手がかなり居る。
トラップということばを使うといちいち丁寧に止めて、めいたニュアンスで伝わりかねないので、別の言い方をするけれど、パスを受けて、次のプレーに相当程度の精度でつなげられる受け止め方をして、その次も(相手の圧にひるんでの)逃げパスにしないだけの習慣技をこなすその程度にはばらつきあるものの、おしなべて相当な技量を既に持っている選手が日本チームを構成していることも知った。
そこで、なでしこチームの弱点克服には、現日本チームプレーも参考にできること。
それから体格差でひるむことが要らないことを、今回は日本チームに2-1で負けたけれど、フランスチームとの試合では相当に活躍していたメキシコチームを、その参考にできること。
相当なチームとしてやってきているブラジルチームとドイツチームとの試合も、ブラジルチームの防御というかボール奪いの連携とか個人の技量とか使い方についての参考になることを指摘してみたくなった。
なでしこチームも、サッカーをしたくて熱を入れていたらいつのまにか選手になっていた性別とかとは関係なくサッカーが要るなんらかを身に着けていたタイプ諸氏がざっと5、6人は居た。けれども、たとえはじいさんの昔ネタだと思ってお許しいただきたいのだけど、女子にとってはモテるモテないはそれなりに関心事で男子と変わりっこないと思い込んでいるので、女子のだれかたちの中には、昔のおじょうさんぽさの片鱗くらいはいつでも発揮できていないと・・という心身が付きまとっている方々もいらっしゃるのでは、と周辺の男子の”古臭さ”を指摘したくさせるわけだ。今時・・そんなことはないはずなのになぁ・・・など。
それはともかく、個々のなでしこ諸氏は個人技を相当に身に着けだしている。男子のプロ出発が早かった分、未だ先行しているけれど追々追いつかれる。その片鱗をなでしこチーム2,3人の選手からは感じ取れる(ソフトボール日本チームを想起してもらいたい)。
素人は好き勝手にこう言ってのけてしまうわけだけど、なでしこの監督はだから混合の状態を前提にチームとして機能させるわけだし、この先の展望も必用で、勝手な事言ってんじゃねぇよ、と乱暴なタイプならばことばにしかねないくらい、素人は先のように観点が短期に判断してことばにしてしまいがちだ。
それでも、ボール回しの俊敏性と精度の確保は相手にボールを奪われない、自チームで支配するの基本なのだから、現男子日本チームの昨晩のボール回しも大いに参考になるはずだ。
ボール回し以上にボールを確保するしつこさのテクニックが参考になる。ボール回しの方はなでしこチーム同様のミス(逃げのパスや凡ミス)もめだったので、そこはしっかり率直に見る必要を指摘できる。
そしてその度合を測るのには、先のドイツチームとの試合でのブラジルチームの凄さ(ボール奪取もシュートへつなげる技も、疲れない状態を結果的にもたらすボール回しの工夫も)を試合の録画を見て参考にできる。
そして体格差にひるみがちな、残りの何人かの選手にとっては足技がそのひるむことの解決となっていないわけだから、昨晩の試合では日本チームに負けたとはいえ、フランスチームとの試合では、体格差を物ともしない巧み技を発揮していたメキシコチームの動き・技が相当に参考になることを短期の目標のためにも活用してもらいたいと思う今日この頃の素人だったりする。