連載は続く~SF掌編『年明け早々』編




私:寒い、寒い・・・なんて寒いんでしょう、って・・。
君:わかる、わよ。だから・・。わかるから、かな、だから・・・ダメ、なの。
私:サムイ。けど、そういうキミ、すごく、いい、な。わがままなやつらに強引に持っていかれた状態でことばを使って誘う感じとは正反対っぽい。そこに、ボク的には・・・。
君:ダメ、だから。艶とか、そういったニュアンスのこと言いたいのでしょ。ダメ。その手、どこに・・。
私:腋の下。
君:に、似たところ、よ、あなた的な言い方。当然、ダメ。
私:営巣本能っぽくない引力がヒリヒリ、ビシビシって感じてくる、よ。いいなぁ。引力、ね。・・でも遮(さえぎ)られてもいる。きょう、この姿を前にして、良い感じ、だね。
君:ダメ。だけど艶っぽいとか、潤うとかお年寄りの間柄には敬遠されがち、ってこと、その対比でお年寄りを偏って枯れた方に誘うことばって使われがち?
私:今だとごく一部の人々だろうね。そうことばにした途端にお年寄りを変態に引きずり込んでしまう。
君:たとえとかじゃないわ。それってもろそうつながることばの使い方。嫌ね。未だ、そんな人たちっているの?
私:時々、耳に入ったり・・・。行動とか動くことの源泉のようなもので、そこを実は否定してしまうような一方のことば、ではあるよ、な。つまり色っぽい諸々以外の膨大なお年寄り一人一人の秘めた可能性への目線?そんな、かなあ・・。どうってことない膨大な諸々にこそ目がいって、そこまで覆ってしまう、否定的ことば?って感じ。
君:だからって、・・・ダメ、よ。ふふっ。
(続く)