連載は続く~SF 掌編『30℃超えを聞く5月末日』編




君:忙しいみたい。もう一人、は、暇そう、だけど。
私:お察しのとおり。
君:その言い方、今、通じにくい、わよ。どうしてたの、かしら。
私:鳥、カメラ、デジカメ、かな・・意識してるんだ、よ。
君:突然、なに?なによ。
私:証拠、の、写真、見て。(1920x1080)
イメージ 1

君:・・・あら、ほんと。羽、ひろげて・・・。見せびらかしてる、わけ?
私:たぶん。たぶん、そう、じゃない。
君:本当、だか・・・。
私:やっぱ、流してる、でしょ?
君:なんなりと。
私:キミ、も、そういう言い方する、わけ?ふーーん。
君:なによ、このくらいのこと、感心することじゃ、ないわ、よ。
私:もう一枚、撮った。
君:見せたい、そういうこと、ね。
私:再び、お察しのとおり!どぉお。
(1920x1080)
イメージ 2

君:田んぼが広がってるみたい。
私:空、雲、とか。
君:・・・、なに?
私:高さ違いの雲がひとつの画面にわんさか、と。そんな感じ。
君:言われてみれば・・・。入道雲を見るときの気持ちとは、少し違うけれど、きっとそこに居たほうがもっと感じられていたかも。
私:いっしょに?
君:なによぉ・・すぐ、そちらに感情、移すぅ?
私:そんな空眺めてて、さ、ちらっと考えたわけさ・・・。
君:はいはい、早速ね、少し長くなるお話?・・聞き流してるから・・どうぞ。探偵さん、どうしてるのかしらね?
私:アリガト、じゃ、早速。介護ネタに一般的な中身を含ませてみたい。ミミニタコ話としては年寄りが仲間じゃないから、いたぶられるところまでいかなくても、軽くあつかわれがち、ってことはなんども話にしてきてる。若年層は仲間とか内輪とかと他を極端に使い分ける。便宜的にかな。年寄りからするとそういう経年変化みたいのは強く感じる。だから昔の不良たちの困った面のほかの年寄りに限らず弱者への密かな同情心の欠け方とかをつい持ち出したくなっていた。ところで、仮に海外から列島になんらかの理由でやってきて定住することになって、その生活の中で、列島に住み慣れた人々だどうだろうと、自分は自分なりに弱者とか年寄りとかを他の人たちと同様に大切にしあえる身体感覚を持っているからそれを応用する、とかで接してくれているならともかく、列島でのぞんざいな扱い方を見てそれを付和雷同的に真似て身に着けて習慣化してしまう、ということの内実は、列島生活なれした連中のぞんざいさよりも始末に悪い、と年寄り的には直感してしまうわけ。実に困るわけさ。判断できる・する時を確実に持てるわけだけど、その前と後の過程も同時に想像できる。だから外国人だからどうこうという問題ではなくて、もっと一般論として、今風の”不良”に迎合できてしまえるかどうか、ってことが別の生活習慣を身に着けていたかもしれない人々においてすら、いとも簡単に、困ったほうで起こりうる。列島に住み慣れている人の中にはちょっとまずいんじゃないの、って思えるたとえば年寄りに対する扱い方を見て取って、自分はそうしたくない、と思えるかどうか、の辺り。馬鹿丁寧に扱う、めいた実際的ではないイメージは要らない。相手だって迷惑さ、そんなの。近代とかをここまでは持ち出してない。近代志向のほうでは、お互い様が基本原則だから、もう少し理屈っぽい近づき方もできるようにする。比べられない異質の生活の場面について介護に従事する人々の都合を優先させて、介護を利用する年寄りたちの都合を極端に制限することは、商売としても失敗だけど、もっと基本的なところで間違いを犯している。そこには、先ほどのようなすっきりと見分けられrうぞんざいななにかしらが介在しているよりは福利厚生っぽい取り分のせめぎあいみたいのがありうる。
君:・・そうはいっても・・・、少し、硬い、かな、区切り、が。
私:区切り?
君:そこは、話し合い、よ。お互いが持ち寄ってみて、譲れるところは譲る、できないところは、妥協しあう、とか。海外からの人たちの話は、少し、参考にできたかも。差別は、だめよ。けれど、しっくりこない、っていう場合・・。そういうこともあるのかな、って。そういうわかり方できれば、このことも話し合いでなんとかなりそう、よ、ね。探偵さん、昼寝?なんとかならないの。仕事、あっせんするとか。
私:ほっとけばいいんじゃない。探偵氏の感じるところにピリリッっとくる事件、ないみたい。この間、再放送だったようだけど、その昔起こった事件を題材にした捜査ものをやってた。原作は松本清張氏。ただね、テレヴィの話は、さ、背景はそれっぽく誘うけれど、なんというか、証拠写真かも、って思わせる一連のシーンがあるんだけど、その写真に写ってないのはその写真を撮っていたから、というもう一つの話がかぶるように設定されていて、証拠写真についての事前の捜査シミュレーションはこんなだったのかい?でがっかり展開なのさ。そんな捜査陣では、そこらじゅうが穴だらけだろ?!って思うしかない作り。うーーん。他人の作品に愚痴ってもしょうがないんだけど、ね。組織宗教と政治の思惑が絡んで、証拠なんてのはどうにでも操られてしまう。そこはだけど事前にわけってることでしょ、だったら・・・。というね。
君:残念そうね。でもあなたの、言うとおり、じゃない。探偵さんが好きな、って変よ、好みの事件?これも変よね。本当に好みで事件選んでるわけ?しょうもない探偵、よ。少し、変えたら?
私:ぼくが勝手に変えるわけにはいかない。立派なもう一人の人格なわけだから・・。
君;って・・・なによ、おかしいわよ。だって・・・。・・・いいわ、お茶にしましょ。外、暑くなってるけど、閉じこもりがちなあなたにはいい薬よ。さ、歩いて、それから、お茶、しましょ。早く、早く。
私:つって、・・・キミの善はイソげは忙(せわ)しないぞ。
君:なによぉ。なに、ぼやいているの、早く、・・早く。
私:ぼくは、年寄り、だぞぉ。
君:はいはい、年寄り、だからこそ、体を動かす・うごかす、ってね。
私:いけね、帽子忘れた。
君:それ、駄目、よ。日差し、強いから。安心して、待ってる、わよ。

(というわけで、今日も、きのうにつづき夏の暑さとか。)