連載は続く~ SF掌編『WEリーグカップの試合は継続中』編


 ワールドニュースをつい毎日見てしまうようなことになっている素人老人的な話題となれば今はモロッコでの地震被害とリビアでのダム崩壊と土石流によるトンでも規模の被害のことだ。
 猛暑と物価高とで大変なヨーロッパ諸地域情報も関心対象継続中だけど、フランスに限っては良質小麦豊作とのことで、電気代(石油の巨大メジャー裏ネットワークが‟ワル‟知恵を吹き込んでのことと広瀬本関心からは想像してしまう素人老人だが)さえ下がっていればせめて日々のパン代金にお手頃価格も実現か!?の思惑だけが空しく漂っているだけのようだ。
 ダム水量管理のプロフェッショナル諸氏にとっては、万が一の場合は、苦しむしかないかかもしれないが、今時の豪雨の極端さからして、多分、他人事の距離感がぐっと狭まってそうだし、ヂシン大国の列島環境にあっては新潟や神戸やのちょっと以前のケースもだけど近年の直下タイプの凄さからして、事後の対処力次第のあたりは切実だ、と素人老人でさえ心配できる。


 さて注目の2022年U-20世代選手諸氏のWEリーグでの活躍を試合観戦から探っている最中(さなか)というのが素人老人の追加時間使いとなっていて、暇なしの上に暇なし状況とか年寄の愚痴に触れれば諸々を腐らせるだけと即察して、そこらはともかく、WEリーグカップでAグループの3連勝中の広島チーム(レジーナ)はどんな試合をしてるのかなと早速今は無料配信してくれているWEリーグのページから実際の試合中継ビデオを参照。
 そして素人老人は大阪チーム(ヤンマーレディース)を発見させてもらえた。
 大阪チームは日テレチーム同様1997年生世代以上選手はごく少なく、1998年生以降世代と2002年生以降世代との比率がやや後者が多めのチーム構成として特徴を持っている。
 ヒトは協調性、仲間同調意識などが活発な生き物だから、ある育ち形成を共有しあう人々はその圧の下でたとえばサッカー技能の感受性も含め身体化してしまいがちにする。
 素人老人仮説については何度か触れてきているけれど、2022年のU-20世代と今のU-18世代はパス回し実践において、質を旧世代とは異にしてしまっている、と見ている。
 説明しやすいようにウィキペディアのクライフ氏に関するページの参照を何度か指摘してきたけれど、芸術的云々は人によって色々受け止め方はかわるだろうが、パス回しが攻撃的タイプとしてボールを自分たちで支配し続けて、シュートとかの区切りにおいて相手チームに明け渡すようなサッカー試合の組み立てを結果的に成しがちにする。
 観客にとってはただボールを相手に渡さずに回し合っていても、ちょっと下手な相手をてこずらせ続けてるのかな・・程度に試合経過の中で受け止められかねず、興行の主役諸氏にとって採用すべき手法とはならない。
 とにかくボール回しすらが見栄えのするなんらかの要素を発揮できるタイプでないと見世物にはならない。
 またシュートとか区切りとなる場面を持っていくことはドラマ同様、劇的な効果を生じるから、そこへの持って行き方もテクニックとか構想力とか頭と体を働かせることを怠けるタイプ諸氏には向かない。
 先日の大宮チームと日テレチームとの試合で、点を取る実績を観客に記憶させている藤野選手が、日テレチーム各選手との連携(とはいえパス回しそのものは時に見せる数段重ねの後というタイプではなく、2,3度回してシュートのタイプ)を得てとにかく際どくゴールポストを外すタイプの‟おしいぃーーーー!!‟と状況が許せば大声で返したくさせる実にギリギリのシュートシーンを2,3度見せてくれていた。凄く際どく得点できるシーンをイメージできる選手がそういうギリギリを演じてくれるとその効果は数倍に値してしまう。この日初登場だったGKの野田選手がファインプレーを一度見せてくれていたその余韻もそれなりに下地を提供していた。素人老人的には更に指摘してしまうと、相手チームである大宮チームのサイド部分で地味に堅実に状況を広く観察しながら2011年代表経験の鮫島選手が、ボール支配しがちな日テレチームのボールさばきの隙があらばで動いて、奪って、自チームのだれかへ着実にパスを出しているその圧も効果として下地となっていた。日テレチームの2018年U-20や2022年U-20世代よりも上の世代であっても村松選手の活躍がなければ日テレチームは、隙をつかれたときの対処はずっと大変なことになりかねないので、ベテラン諸氏に欠けるところがあるとは言え、ゲーム勘とか確実に集中モードに入った時に限っては相当に頼りになってしまう手ごわい相手となりうる。
 観客にとって、と一般化できるかどうかは心もとないけれど、素人老人にとっては、パス回しの攻撃的サッカータイプが今できてそうな日テレチームにおいて、たまたま試合中に見ることのできた藤野選手の際どいシュートシーンも相当な効果を生める辺りを指摘してみた。
 余談次いでにもう一つ。この試合でも山本選手は相手選手たちに抱え込まれて四苦八苦していた。審判は流していたけれど、いやいや抱きかかえられる体勢は一応セクハラ判断されるのが世相のはずで、サッカーの試合であっても嫌がる相手選手に対して腕を使って抱え込むような状況であれば即セクハラ、ではなく、反則、で判断できそうに思えるが、女子サッカーの審判諸氏はいかがお考えだろうか。

 さて大阪チームのことだ。
 対広島チームの試合が第二節で、第三節に市原チーム(千葉レディース)との試合があり、その中継ビデオを是非参照願いたい。
 試合進行時計で64分20秒あたり。(ビデオの帯時間で1:29:20あたり)
 経過を追ってみる。(背番号で表示)

 市原チームのボールがインターセプトされたところから[‟→‟がパス方向]

  18インターセプト→28→11→18→11→4→22→18→(逸れ気味を追って)22
  →36→22→10→(後方にずれたのを追って)7→13→10→(向き、スピード合わず)13
  この最後のパス(10→13)は失敗に終わった。

 ボール扱いの違いを見ればわかるで、指摘すると、22-36-22-10 は見事。
 10番小山選手もいい動きを見せるけれどパス精度にこの時は失敗している。
 なぜか?ここで浦和チームの石川選手を持ち出したい。
 インサイドキックとかいちいち意識してだすようなことは熟達するにつれて無くなるはずだけど、一応初期習いたての頃だと、体重の移動とか体の使い方について正確でボールに力が伝わりやすいやり方の基礎をしっかり覚えさせられる。その姿を石川選手のパス出しの時、特にインサイドキックの時には参考にしやすい。
 その対比で、1997年以前世代にはヨーロッパの選手にも目立つけれど、足首操作で方向変えしてインサイドキックを出して見せる選手が多い。小山選手もその先輩たちの悪い癖の影響を受けてか、足首操作の小技を使って素早い反射的パス返しを行ってパス精度を減少させている。
 U-20代表だった小山選手の力量からしてそこらに早速気づいて修正されると素人老人ゆえ想像している。
 22-36-22-10-7-13-10-失敗
 このパス連携は2022年U-20世代以下の選手諸氏の技だ。
 ボールタッチの具合とか、出し手、受け手双方とその周りの選手の動きにも注目できる。
 このごく短いシーンを何度か見てもらえて感じるところを気づいてもらえるようならば、多分、クライフ氏のような精度を持ってのことばを発せられない素人老人だけど、その近くの辺りにふれてのパスサッカーの面白味のごく一端を指摘できそうな気がする。
 最後の10-13が上手く伝わると、シュートのための連携動作が関わってくるからちょっとした見せ場となったはずで、おしかった。

 この種のパスプレーの連鎖シーンを演出してもらいたい監督諸氏がそれを思いついたならば、その世代間でのボール回しができる選手起用・配置が必須だ。
 旧世代(2018年U-20世代も含め)は、ボールのパス精度についてなぜか大雑把でいられる。パスを用いた攻撃的(ボールをシュートするまで支配し続ける意と素人は受け止めている)サッカーの場合、ボールを自分たちの間で回すことに普通のボールコントロールの先を感じられているかどうかが関わる。
 旧世代だと典型的には、相手チームがボールを支配しやすくする確率が大となるゴールキーパーによるロングタイプのキックを平然と繰り返したりしてしまう。信じがたい、と素人老人はつい愚痴ってしまうのだが、ベテラン諸氏は各ポジションにおいて似たボール出しをこなされがちなので、恐らく想像しやすいのではと察する。
 ただ似た発想でサッカーをした場合、確率的な集中があって、得点できたりできなかったりのシーンが生じてファンを一時沸かせたりする。そういう試合を過去は延々と繰り返してきた(ヨーロッパも含め)。
 男子ブラジルチームタイプは余程ボール扱いが上手くないとできそうにない、とあきらめる前に、2022年U-20女子サッカー世代の動きを観察してしまうことも手だ。
 だからできることなら2022年U-20世代以降の上手すぎる世代選手諸氏は列島でのWEリーグでのチームプレーをさんざん観客にアピールしていい加減飽きたとかことばが出るようになったころ(10年後とか)に、海外チームに移籍してみるとかがあってもいいけれど、当面は国内チームでの連携技を披露しまくってもらいたいものだ。
 そして海外チームとの交流し合いを多くの観客を集めて成功させて、その数をより多くできるようにしてくれることが、刺激になるのでは、とか素人の老人なので、余計なことまで指摘してしまう。


【素人仕立ての資料】
   日テレ   □▲●
   大阪    □▲●
   ちふれ   ■▲●
   神戸    ■△●
   相模原   ■△●
   仙台    ■△●
   浦和    ■△●
   長野    □▲〇
   広島    ■▲〇
   新潟    ■▲〇
   市原    ■▲〇
   大宮    ■△〇
   
   1997年生以前世代 ■多 □少
   2018年U20世代  ▲多 △少
   2022年U20世代以下●多 〇少

*更に細かく構成比を出すと、より試合展開など
 特質と関わらせてことばにできそうだ。
 試合展開性質のことで試合の強弱とは別。
 たとえば満遍なくタイプの"ちふれチーム"だと
 監督は采配で相当に悩みそうに素人老人からは空想できる。
 どの特質でパス回しを期待すりゃ良いんだ・・・めいた。