連載は続く~ SF掌編『注目の若手チームの一つを話題に』編

連載は続く~ SF掌編『注目の若手チームの一つを話題に』編

 


 話題にしようとして、そのうちにというのが、近現代的に概念化されたヒトにおける宗教宗派現象と関わる布教の際の純化圧を使うか使わないかの辺り、と、バブル資金をコントロール下に置く必要用からするメジャーなスポーツ業界における巨額資金循環を想定して、それを真似ると下手するかも・・など余計なお世話に属する話。
 で先送りして
 今回も、たった今終わったばかりの女子サッカーWEリーグカップ第四節の試合を観戦した話。

 もちろん新たに注目してみた大阪チームの試合を前日ネット無料配信にて見ている。
 本日はもろ日テレチームと神戸チームの試合。
 一般的にファン的関心からだと0対3で大負けしたベレーザチーム試合後の感想はそれなりの言葉選びとなりそうなはずが、素人老人である当方的には、まったく若者たちが活躍する様を散々追うことができて、結構満足げだったりする。選手諸氏は生々しく悔しくて悔しくて状態かもしれないが、実はゲームシステムに激変をもたらすような出来事が起きていて、だから生の現場の試合進行を見ていた時に、それ以前のビデオでは出場していたFWの選手がいなかったことのわけが今になってわかった次第だけど、大宮チームとの試合すらがその慣れない激変直後の状態での試合だったということになる。
 日テレチーム(ベレーザ)のFWに関してなら、FW登録での出場であっても右サイドについて様々に役割を担いつつ時にシュート狙いする藤野選手というイメージを多くの諸氏が思い浮かべそうだし、山本選手もゴール前ないしそれ以前の段階からパス回しと関わって前の状況つくりに加担しつつシュートも狙うタイプだ。また監督抜擢と紹介されている土方選手はオンザジョブトレーニングよろしく、試合で慣れることをの積み重ねの段階と察せられる。
 だからゴール前のパフォーマンス的に植木選手の特徴が活きやすい配置が成っていて、それが急に変化した、というのが現状と素人的には見た。
 植木選手とて、微妙なタイミングのパスを得て微妙にしばしば外しまくっていた。
 でも、ここぞという時に意外と、何度かに一度くらいでゴールを決めている。
 だからボールを集めやすい。
 状況つくりの裏方には芸達者が勢ぞろいしていて、そこに工夫してしかも力強く入り込める選手が植木選手タイプだ。
 監督氏はそこを承知で、現状を動かしていない。
 自分たちで少しずつでいいから好いように攻めの形を作ってくれて結構、的な構えかもと素人老人的には、今時の多少年取った監督諸氏の自由発想を思い浮かべた次第。
 そのかわり、そうできるまでは若者たち諸氏、(結果を出しにくい状態こそが誘う)相当に不安になったり、これでいいのか?とか悩みはじめたり、錯誤の上の錯誤の試行がかさなりかねて着地点を見失うんじゃないかと思い込めたり・・・いや素人が思い浮かぶ程度でも相当に大変な状態をちょっとの間は我慢しなきゃならなそうだ。
 素人老人的には、先のように充分に堪能させてもらえた。
 とりわけ疲れのない前半から後半の途中くらいまで(後半の後半は手に汗握るタイプでの競り合いとなって質は異なるが湧(わ)かせてくれた)。
 後半の途中からいつもの元気な若手が何人か入ってきたけれど(ベテランもお一人入られた)今日の試合は見た目にも相当にハードに動いていた(神戸チームはしっかりベレーザチームのことを研究していて、ボール回しされながら、また自ボール時にボールを奪われたりしても、圧をかけ続ける状態にはしていた。だからベレーザチームのごく稀なミスを見逃さずに一気の攻めを成功させての2点だ。もう一本はコーナーキックで、神戸チームの若手の一点だ。)ために、後半の後半は、微妙にトラップやパスに本当に微妙だけど相手次第では取られてしまうミスが出るようになっていた。
 逆に言うと、元気度合いを保っている日テレチームの若手選手諸氏にとっては現神戸チームの圧くらいならなんなく突破しうるという辺りを率直に見せていた。
 点に結び付きにくいシュートは何度も飛んでいる。
 そこらを素人流にしてきするなら、山本選手にしろ、土方選手にしろ自分のゴール前での呼び込みたいスタイルをもう少し自らの動きとしてアピールできるようにしておくことが大事そうだ。すると芸達者なほかの選手が全員でその場、状況つくりへと動き出す。
 状況つくりに加担することが主と観客からは見られる藤野選手の位置づけを監督はどう考えているのか、そこらはチームとしてまとまっているのか辺りにはちょっとだけ関心が向く。
 芸達者な諸氏の中で、得点取りも期待されている藤野選手の活動の形とか自由度とか他の選手との絡みとか、植木選手が抜けた後の新形式開発の途上、そういう特殊条件からして、監督からのヒント発信も相当に効果しそうだ。
 土方選手なり山本選手なりが、自分こそ、植木選手タイプで突っ込み役をやってみたい、とか進言すれば、そこめがけて状況つくりの芸達者諸選手が動き出す。しかも自らのスタイルを他の芸達者な選手諸氏が発見してくれることを期待しつつ(そのことでパスされてくるボール位置がゴールの狙いどころを見極めやすくようになる。ないし試合中の何度目かでそう近づいてくる[男子ブラジルチームとかの試合運び])。
 そして動く状況読みのできる芸達者選手だからこそ、隙あり、で自らシュートを決める機会も見出せたりする。
 大人のひとみしりは洒落にはなりにくいから普段着のおしゃべりを日々積み重ね続けてみるしかなさそうだし、(共同(協働)作業を担う現場では)とにかく大人的にはお互いがリスペクトし合えた状態が最低限必要になる。老人的には愚痴のひとつふたつ言い合える仲の方がストレスはたまりにくいかもなど、余計なお世話の一言くらいは指摘できるが、プロフェッショナルな世界の若者諸氏にはもっとストレスが加わりやすいかもしれない。
 素人老人としては日テレチームの若手諸選手のボール回しそのものをみていて十分ご満悦気分を味わえるので、勝つ試合に毎度挑んでおられる若手選手諸氏には適度な参考意見を提供できそうにないけれど、そのボール回しできてしまえるチーム力も結構当方のような年寄りばかりでなく子供たちとか学校通いの年代たちの気持ちをも揺すぶってそうに思える。
 一定水準の技能を保つためにチームの入れ替えはありうるとして、ある年度については各チームの入場の稼ぎはまとめて分け合うやり方採用が功を奏するのは、勝ち負けは必ず結果として毎度出てしまうけれど、試合内容が勝ちチームの凄さ、負けチームのすごく惜しかったさとかで、次の試合への関心を沸き立たせる。
 試合中の試行錯誤へ向かわせる動機づけとさせられる。
 けれども、勝ったら収入アップのような仕組みにしてしまうと、勝つためようの試合を短期目的に作り始めるから粗くなってしまう。今時、それはそこら中で見ることができそうだ。
 本日の各地試合でけが人が出ていたけれど、それでもWEリーグの試合は、無茶をお互いが避ける反射能力を分け合っているように今のところ感じることができる。
 しかもサッカーゲーム展開における試行錯誤を現場で試しつつを毎度こなしてくれるようなチームが動き回ってくれれば、それは面白くないはずがない。
 収入分けの話はあくまでも素人発想だから、流していただいて、それに話は今回については日テレチームの若手選手諸氏のチームワークのことだった。
 DF、MF,FW間のボールの流し方について植木選手前提のパタンをいつのまにか完成させていたのが、そこに空白ができてしまって・・芸達者選手諸氏はどう動く。もちろん、試合の中で、練習の中で、追々その結果をファン諸氏は見ることになる。でも素人老人はほんのちょっとだけ余計なお節介話をさせてもらった次第。
 本日の試合で特に印象的だったのは、途中出場の岩崎選手や更に遅れて途中出場した柏村選手が守備にも状況づくりにもかなり果敢に関わろうとしていたこと。それと子供応援団がベレーザチームにはいらっしゃること。藤野選手も多分、心の中ではニッコリされてたのでは。
 こちらは素人の老人だからベテラン監督の待ちの構えには少々焦(じ)らされる。
 とはいえ、ボール回しの凄技を90分間みせてくれと、最終的には身勝手な注文などことばにしてみたくなる。