連載は続く~SF掌編『某探偵、台風の進路を大胆よそく』編

ドラマの探偵・刑事物を見過ぎている某探偵ゆえ、推理熱が過熱気味らしい。

 

いやね台風のことが騒がしいのなんの、ってことでさ、ちと、探偵らしくこの先の台風の進路など・・(とすかさず 君:どういうこと!?なぜ?) 細かいこと、気にしない、気にしない(君:だ・か・らぁ・・・・<しょうもないやつ・・>)。

この探偵氏、一向に気にならないみたいで続けた。 台風だって事件といえばさ、でしょ?あんたらからすれば、そりゃ事件じゃないっしょ、なんてね、返されそうだけど、さ。いいじゃないの、老いた探偵にひとくさりさせてチョーだい!ってね。

この数年間の傾向、ってところから話しておこうかな。

2017年、おととしのこと覚えている若者すら期待できない昨今(つまり日々の情報消化で疲れ切っているわけだ、ね)、私(わたくし)探偵がひとくさり、と行かないときっとだれもわかってない。つまり!2017年の台風はほとんど接近していない。この列島に。ところが2018年はそれなりに近づいてきていた。それも九州四国寄りからの接近、逸れたのは台湾や中国本土方面が目立ってたんだ。この逸れ方に変化が現れた今年2019年は元号さえ変化してた、な。

本土よりの方向を取るように台風の進路は変化してきた。来年の予想もつく、と思ぉよ。 なぜか?探偵ゆえ答えておく、ぞ。海水面温度の分布域の大局的な変化に応じている、はずだ。情報発信は利害とかも含め、危険の感知のための思惑も繊細に働くから老人探偵が感じてことばにしてしゃべるように発信されるとは限らない、程度の常識は踏まえている、よ。それに気象の専門的過去データ処理に基づいてるわけじゃないから、と断ることもできるし。

この19号に関しての海水面温度との関係で言えば、台風の進路を決める気流系が温度分布の高いところにたまたま沿って四国方面へ向かっていたら、今のようなことにはなってない。たまたま伊豆半島に向かっている。だからかたちが一端崩れて真夜中ごろに少し目のない円形っぽくなっている。ここらの内実は労探偵にはわからない。台風の性質上、どういった変化が進行中かってこと、ね。

千葉(神奈川も含めて)に大被害を生じさせた台風15号のことはいくらなんでも覚えってるだろ?もう忘れた?もぉぉぉ。って爺さんギャグはここでは不要だ、よな。

15号は千葉のころには形は崩れてたんだ。それで風が局地的に吹きまくってた。そこらはこれからの趨勢として注意が要りそうだ、な。

今回の19号、農作業感覚から秋の気配の冷涼をネット発信では紹介してくれていた。ここらが、上手く効いてくれて関東辺りにに接近するころにはより弱体化してくれているとありがたい、と希望的な観測を持ち出したくなるくらいに、11日から12日にかけての深夜での19号の形は疑似健在なんだ、よ。疑似っての偏西風のタイミングとずれてというか、吹き飛ばされそうになってそう成らないタイミングで列島に近づく過程でちょっと形が崩れ出した。ところが、見た目、その後12日零時の形は円形を表した。この後どういう崩れ方をするのか興味を持って探索中さ。キミらは仕事が忙しいだろうから、私が徹夜で観察しとくよ。楽しみに・・待ってなさい(私:ったく・・偉そうに・・・。わかったようで、わからないぞ・・なんとかなんないのか、推理)。

まとめる、ぞ。 この数年間の傾向。

海水面温度分布に変化あり。

台風進路の東漸。

季節が1カ月かそれ以上年末の方にずれつつある。

これには但し書きが要るんだ。年初から初春の過程が以前ほどには冷えなくなっている(関東平野東京に近い地域で2℃、3℃なんていう日が滅多にないことが顕著な証拠だ)。その代わりに11月から12月にかけて急に冷え込むようになった。急坂を転げ落ちる勢いで年末に向かって冷え込むように10年くらい前からなっている。今年はどうなることやら・・。わからないけどさ。

台風がまともな形で関東地方に上陸しない時期から上陸するとか通過する傾向が見えてきた。けれど、形が既にととのってはいない状態以後という方が多そうだ。しかし、竜巻が生じたかのように、局地的な大被害をもたらすようにもなっている。もちろん、列島各地での大雨被害は台風由来以外で多発している。

老年まで経験してきたので言ってしまうが、関東平野域での視覚体験上、雲の多い日が目立つ。地表面規模での観察ではないが、太陽光線を遮断していることには違いないので、その影になっている土地柄ではエネルギーをもらい足りない現象が何年間も続いている、と探偵的には推理する、ぞ。どうだ!

 

 

君:脅かしたって、信じる材料にはならない、から。探偵さん、あなたの推理、ってことで聞いておくわ。聞いておく、くらいには譲歩してるんだから・・・(探偵:ありがとう!本当にありがとう。こう年取ってくると、まともに話聞いてくれる他人(ひと)少なくてねぇ・・・。ほんとありがたいよ)。

君:なんか変・・、ありがたがられても・・、いいっか。

私:そうだよ、折角、お礼言ってくれてるんだもの。

君:そよ、ね。ふふっ。・・・でも、台風、少し、心配になったわ。

探偵:天気予報をよく聴いて、見て、自分で推理しな、さい。

私:探偵氏、の、推理、から判断、できないの?

探偵:そのつもりが、あるなら、是非、どうぞ。早朝4時ころまでには趨勢の答えは出てるよ。きっと。

君:事後的にわかるわけ、ね。私たち。

私:だ、ね。

探偵:探偵だって、多少の娯楽は提供、できる、って、ことわかった?

君・私:またぁ・・偉っそうに!!?

君:それに、何言いたいのか、余計、わからなくなる、わ、よ。

私:そうだ、そうだ。・・、台風近づいてて外もなんだし、今お茶、いれるから、飲まない、すこし気持ち楽に、しようよ。

君:そうね。そうしましょ。・・探偵さん、も、いかが?