連載は続く~SF掌編『東山道武蔵路にてメキシコバナナ、美味なり』編


ジャブとかボディへ地道な攻撃に当たる、そのうち効果が出てくるかもの策を一つ。
高温多湿に慣れた(そうではない心身が育ちつつあることを先日かき氷猛暑商戦の話しでふれてはいるのだけど)列島育ちサッカー選手たちならば、相手チームの選手たちを、こんな暑苦しい土地からできるだけ早く住み慣れた故郷へ返りたい気にさせる試合運びもその一手になりそうに思えた次第。
勝手さっさと帰ろうね、の方のノリが一方に控えているから、ここはしっかりバイアスの向きをしっかりしつこく行使し続けないとダメだ。
ずっと試合を見ている限りで、日本チーム各選手の守備の方のしつこさと素早さは天下一品に近い。精度も充分。(なのになぜ?の辺りは更にこの先で)
これを更に磨いて執拗に使いこなす。こりゃ点を取れそうにないな、と心身に響くよう仕向ける。それが次第に、早く試合を終えて故国へ帰ろうのムードを醸す。ちょっとしたミスが出やすくなる。強いし、粘り強いメキシコチームにして、ちょっと、ほんのちょっと雑なチームの色合いを示すようになる。
ただ日本チームの本体は若い選手構成ゆえの脆さを発揮しやすい。熟練ならではの引き出しと検索応用の素早い対応の力量を欠く。
たとえば延長のその瞬間、11番と7番はフリーになぜかなれていた。
そうだったとしても、7番の斜めからの入りを見た瞬間に、メキシコチームのキーパー氏ならば、どこに位置取るか、どう誘うかなど量子コンピュータにやや手前の性能で瞬時に計算して、7番が大好きなシュートコースへと誘い、そこを知らんぷりしながら瞬間待ちして、蹴った瞬間、その方向へ動きつつ、ジャンプ、取るか、パンチングで逃れていたと予想できる。
若手はゲームの場数をこなしていないから、瞬時対応可能にするケースの数々を引き出しに持っていることすら少ない。
そこを瞬時の(大声での)声かけで、ヒント発信できるのはそのケースを予想できたベテランに限らず、だれかだから、遠慮しないで事前に瞬時に発信できないと困る。

というように、大前提として、先輩後輩関係無用のゲームモードでのお互いを瞬時呼び合える名称と、そうできるお互いの了解が事前に必須だ。

なぜ今こんな余計なことに関心を持ってしまったかは、現監督の味のある采配を老人である素人サッカー好きは理解したつもりでいるので、そこらの刺激がそうさせた。
勝ちたい、けれども、次の試合の方で更に勝ちに行きたい。
ならばどうする?その答えが、延長試合のメンバー交代の内容だ。
大抜擢のマエダ選手はこの際と、披露もできたはずだけど、マエダ選手こそが活躍できるシチュエーションを相手チームは作らさせてくれなかった。一人選手交代で対応していた。それくらいのショックを与えたとも言えそうだ。
だれかが先にわざと動いてオフサイドのラインを下げさせる。
その瞬間を周辺が同時に察知して、ボールだけラインのゴール寄りマエダ選手対応スピードで出す。
マエダ選手はオフサイドのラインを構成していた相手チームの選手たちよりもほんの瞬間早く動き出していて、ボールが出た後には抜く感じで、スピード競争の瞬間には既にキーパーとの駆け引き段階で、そのままかちょっとフェイントをかけてかして、見事ゴール、ということも可能だ。
そういうことはだけど起こらなかった。ケースごとの練習の重ねがないなら、直ぐに伝わる声かけが要る。

オーバーエイジ選手諸氏に特に目立つのが、次の展開を可能にするだれかへ正確にパスを出すということ。
トラップも含め、プレーの精度が今時の若手と符合しないくらいだったりする。そこで、簡単に相手チームのボールになってしまう。
ないし相手チームにとって攻撃時!を提供してしまう。
で日本チームの全体が疲れを得てしまう。その積み重ね。
そこで緊急時だから、シンプルに。
出すイメージを苦手とここでは見なしてみた。特にオーバーエイジの選手諸氏はそこらが苦手のようだ。ならば、直ぐに伝え合えるシンプルな呼称を共有しておいて、遠慮なく声かけして誘う、ないし、どうしろとか指示してしまう。
若手の中にも、録画を見てもらえれば簡単にわかるし、混同もないと思えるので、具体的には指摘しないけれど、そういうパス出しの精度を欠く諸氏が2,3人いらっしゃる。
声を掛けてパスをもらう。声を掛けただれかに面子(メンツ)がせりだしたり、緊張が邪魔したりしないように、適格に応じられる心身を予め準備して試合にのぞむ。

ここらを準備できていれば、相手チームにボール回しされて、やたらと疲れるだけの試合になるのを避けられるようにする。

対スペインチームとの試合では、ポジション堅持の方向が強かったようで、人を臨機応変に割くというようなことをなかなかできにくかったようで、選手たちは相当に大変だったようだ。
連係プレー前提の状況変え込みの攻撃パタンを連発することが難しかった。
それだと、見ている方は、試合の展開として単調というか、やり足りない感を募らせて、居眠りしたくさせる。猛暑だったりもするし。
そこはプロの時代だから、やはりやることは仕掛けるで、試合展開の巧みも是非発揮してもらいたい。
先の弱点を臨時に克服できているならば、自チーム内でのボール回しを可能にしたうえで、ここぞの攻めモード移行も瞬時にお互いが了解し合えそうだ。
この時に問題になるのが、トップ一人位置に関わるお二人のシュートアイデアのちょっと寂しさだ。
精度のことも。
ボールさばき、守備の時の積極果敢さからして、気づければ、改良にそう時間はかからないのではないか。
ストレス状況下での適格なキックとか身のこなし術。それを対メキシコチームの試合で演じられるかどうかは、すぐ後方のタフなのに、転がり系も多用して、それがちっとも反則にとられずプレー中断、相手チームへのボール渡しにしがちにしている、二人の実は巧み技をより引き出せるものと年寄りは想像している。
相対的に小柄な方の選手はフォワードタイプっぽく金をとりたかったと事前にことばにしていたらしいけれど、現日本チームの若手諸氏の足技、走力など見ているとそれはこれら選手たちの(今夏に限っては果たせなかった)夢というよりは目標だったのではないか、と思えた。監督はそこらを現若手選手たちの力量を熟知して、かの作戦に出たと想像できた。
裏目にはなったけれど、若手チーム間の試合とはいえ、日本チームの場数不足の弱いところが瞬間でてしまったとも取れる。

だれに出して、どう展開させるか、その為の瞬時の声かけは大事だ。


さて、話しはいつもの列島古代のことに。
埼玉県に将軍塚古墳というのがある。
平凡社の古代の道路(直線のハイウエイ系)を重ねて印刷してある地図を見ると、それと重なる。
近くだけど、壊さなかっただけ。
ハイウエイ崩壊後にだれかが作った。
ハイウエイ造成時にだれかが作った。
などとりあえず3つ仮説を立ててみた。
壊さなかっただけ説のみ、これが古墳の時代と関わる造成物になる。
それ以外は古墳とするのは無理の説。
埼玉県には一本、東山道武蔵路が走っているので、老人の少ない時間をまたもや割くようなことになりそうだ。