お仕着せネット版広告の類なのではなく、たまたま検索資料ついでに載っていて、つい目を通してしまった書評が『縄文海進』(遠藤著 '22 冨山房インターナショナル刊)だった。
NHKのジオジャパンからもおわかりのように、関東平野についても地中深くへのボーリング調査がなされていて、データが整理されている。平野内各地の層のデータが整理済だ。
成分とか、現地の状態とかがより詳細にデータ整理されて、その上での縄文海進知見発信が可能になっているようだ。
時代特定の精度も記述からすると、かなり細かく(十年とか百年とか)詰めが可能になっている。
つまり、何年前だと関東平野のどのあたりまで海進が進んでいたとかを記述できる。
海水面水位が何メートル上昇、下降などは、衝撃的に受け取れるマスメディア発信の一種になっているけれど、縄文海進での関東平野版ということでは、どこそこまで、その時期には達していたとかの記述が可能になっている。
そして画像表現も親切に提供されている。
時間軸と水面水位の上下動を踏まえて、縄文海進の具体像を受け止められる。
ある時期の長期間の変化は、たとえば海面上昇ではなくて、海進のその迫り方ということで、2mちょっとを一年間で成すようなことになっていたことなど、それなりに凄みを感じさせる。
10年間で20mも波の押し寄せる位置が迫ってくる勢いだから。一世代の間に十分な変化として体験され続ける現象だった。
そして今の水準い落ち着いて長年月が持続している、ということも振り返れる。
ここらは素人的には重要と見る。
今時は気象絡みでの災害で地表面各地が大騒ぎになりがちだけど、それでも、とんでも温暖期からやや落ち着いた温暖期になって、その傾向でずっときている(千年間単位で)。 ヒトは変化しつづける環境には弱体な感じだ。つい慌てて、瞬時に落ち着いての精度の良い判断を持ち込みにくくしてしまう。判断ミスの(後追い的(錯誤ズレ認識がもたらす))悪循環を招きがちにする。
しかし今は、氷河期の中で、急激温暖化の後の、やや落ち着いている台地上の平穏な長期間をヒトは得ている。趨勢としては温暖許容の時期だろうが、急激に温暖化が進むという自然圧よりは、穏やかに推移してきた。それでも台風とか竜巻とかの類で時に猛烈な被害を得てしまう。
それでも氷河期の中では変化しにくい時期とヒトは遭遇できている。
超長期の気温変化グラフも今ではそれなりにデータ整理されて一般に公開されているから、多くの諸氏において、氷河期の今の時期以外での長期趨勢としては気温低下で、その過程でのギザギザ変化の様を見て確かめられる。
ようするに変化する趨勢にヒトが置かれる。
ただ、その実際はどうなのか、ということについては、素人だと、そのデータから専門家諸氏なら直感できるかもしれないことを、勝手な想像くらいしかできない。
下手すると、気象的には変化しやすい、激動の時期になってしまうのか?と思いたくさせる。
となると、相当やばそうだ。気温趨勢の低下傾向は長期の事態だけど、中長期の激動の中、数世代の間では似た気象に遭遇しつつ、記憶に残るご先祖たちはとても暑かったとかとてつもなく冷え込んだとかが語り継がれる。それだけでなく、年間気象変化として、嵐が起きやすくなるのか、雨とか乾燥とかがどう分布することになるのだろう。
山のほうだけ雪が降り続けて氷河を形成し続けるなら、ヒトが住みやすい各地では寒い乾燥が蔓延るのか。
で、せっかく過去のデータ整理が行き届くようになっているのだから、気象の様を知れる手がかりとか指標となるなにかを見出して、そこから時期時期についての地表面各地での気象の状態を探れないか、そこらに素人の心配が行く。
その知見は、とてつもなく役立ってくれると思える。ある程度似た繰り返しが氷河期中のサイクルだから、その知見を得られれば、それなりの準備が可能になる。
これからが、ある起点を超えれば海進の逆、海域の後退の時期に突入だし、そのペースは・・、その次第では、トンでも事態がドンでもとは言い切れなくなってしまいそうだ。 今の低地がやがて水害の起きにくい相対的高度を得たとして、そこに大雨が降って崩れて、ということも考えておかないとまずそうだ。
フロリダでの季節外れの嵐がそれまで安全と思えたところで崩れたりしているニュース映像が今日見ることのできたデータの一つだったりする。
ヨーロッパもUSも将来の大量退避的移動に向けて、移民事態へ寛容になっている。
それで助かった移民諸氏の故郷はきっと記憶に残すから、将来、なんらかヒトにとっての潤滑に通じそうだ。
でも、量的に、半端な数ではありえそうにない。その時にも、なんとかなるのかならないのか。
しかも、気象の落ち着き方が不確かな場合、いったいどこへ移住先を選んだらいいのか、多分、その量からして、決めにくいままにしてしまう。
列島でも、山地ではかなりの氷河形成がありうる。気象はどうなのか。痕跡から過去の変化の状態を探れているのかどうなのか。
(弁証法頭による)冷戦的仕掛けゆえに半島はいまだに物騒な演出に満ちている。そんなで、気象変動の今時から察せられる近い将来への激動に対応できるつもりなのか、なんなのか。豊かといっても一般に普及しつくした豊かさではないから、気象系由来の激動への耐性・態勢ということでは多分不十分だ。
そのお隣中国だって、十分すぎるほどの人口だけど、その力が相乗できるには、気象の大変動にそれなりの対応ができての話だ。ヨーロッパやUSほど切羽詰まる条件変化はないかもしれない、とたかをくくれる程度の変化を予想しているのか、激動を予想できているのか。
砂漠がちな各地においては多雨で潤うかも・・など憶測も生じさせるかもしれないけれど、自然は容赦がないから、どどっと大雨か乾燥かみたいな激動気象だってありえそうじゃないか。そうなると呑気に農業自律して豊かさを満喫するかつての砂漠の民というわけにはいかない。
でもここらまで、素人の勝手な想像にすぎない。過去の痕跡から、いかなる気象の様を探れるようになっているか、素人老人からすると、年齢的なこともあり早めにそこらを是非とも知りたいところだ。
金木犀の木の剪定は花期が終わってすぐ頃がいいよ、と類書には書かれていた。
その時期をついつい外し勝ちだったのだけど、なんとか今年は待って、その時期に刈り込んでみた。そこで・・・・
川柳もどき
意気揚々と刈り込むのは金木犀
そのうち汗がじわり、ちからの入れすぎは、筋肉に疲れ物質を充満させる
めずらしく一心に刈り込んでいれば、なにやらひらひら降り注ぐ
なんだろ・・と見れば、枯れた花の小さな塊が雲霞のごとく
老いぼれの視野に、巷では元気な老若女男がうんかのごとく