連載は続く~ SF 掌編『ときどきコロナ騒動について』編

 

 

たまにはコロナ騒動についてふれてみたい。
現場では現場それぞれが動いていて、全体としてのまとまり感、情報の流れとかを含め統御されていないみたいだ。
そこらを、司会進行役氏が、色々な治療薬を投与しているけれど、そのどれがどう作用して、有効だったり有効じゃなかったり、の類の情報はそれとして、とにかく効きそうな薬は試してみるという流れになってやしないか。と出演の現場の一線で活躍する有名な方へ問いかけていた。
医師は医師で、論文が出て有効だと一時なったとしても、また有効ではない事例が発表されたりの繰り返しが続いていて特定の薬剤についての有効性に関する知見は整頓されているわけではないから、現場では有効でないことがはっきりしていないかぎり、有効可能性の指摘のある薬剤は使ってみることが大事だ、とお答えになっていた。
ここらをもっぱら罹る方でお世話になる素人の立場から整理するなら、使える薬のなんらかが処方されていて、なんらか治療の(医師、看護師諸氏による)手技ほかも施されていて、一体、自分にはなにがコロナ感染ゆえに具体的に処置されて、それがどういう結果をもたらしているのかという肝心な情報が一人一人のケースごとに整理されることなく、複数の薬剤が関与するような、お年寄り施設でのありがちな危ない状況と似たようなことになっているように受け止めることができた。
司会進行役氏も当然、そういう方向にことばを選ぶこともできたはずだけど、話題の特許料支払い不要になった列島系薬剤を使いやすくしようという話題に向けて、それだって当てにならないでしょの方向へといざなうかのようなことばを選んでいた。
ここらは、古代史をめぐる関心層向かい方で、ちゃぶ台ひっくり返しのことばの投げかけにも似てしまう。ちょっと面倒になって、不確かなところを誇大に思い込みできて、こうことばを投げれば、きっと・・・という思惑の辺り。
話もとっちら刈る方に向きかねない。軌道修正。
司会進行役氏が悪意でということではないことを断っておきたい。
認知症治療についても流石に専門家である医療現場の医師諸氏は、何が問題なのかおわかりのようだ。
でも直裁(ちょくさい)には指摘しにくい医療と介護と・・認知症をめぐるなんやかやが関わって、適切な治療に向かえば、むしろ今とは異なる治療でADLなどめきめきと改善されるはずだ、と指摘されている。
それくらい医療の現場の複雑な思惑の入り組みを配慮せざるをえないのか・・と素人的にはがっかりなのだけど、コロナ感染治療をめぐっても、同様の事態に近いようだ。
この時点で未(いま)だに、どの薬がどれくらい処方されてどう症状へ影響したかの経験の整理すらまとめたかたちで整理する”箇所”がないようだ。
保健所がなんやかや仲立ちに入って超多忙とのことで、保健所も高所からの整理機能を果たせていない。
だから、ワクチン接種でなのか、薬剤のどれかが作用したからなのか、コロナ感染の独特な症状なのか、重篤化のケースに関する順序だてた現場で使える、信用100%でなくても信用して使えるデータ整理の状態ではなく、だから、現実は、治療後の一体何が原因でそ
の症状で苦しむことになったのか、まったくわからないままが放置されているということになる。
ここらは国とか地方とか民間とかのどこかのせいにするとか以前に、既にコロナ感染治療に関しては相当な時間を経て現場はそれなりに慣用の状態も得ているはずなので、自発性が、統御をまったく欠く状態で発揮されてそれが続いている、ということのヒトが犯し易い安直さほかを知見として用意できるはずだ。
患者よりも、そういった感染対策に向けての専門組織の問題を指摘できる。
諸外国の情報も大事だけど、自前で準備できることは、素早くできないと、本当にヤバイ事例の時に判断も、実施もできないままにしてしまう。
介護現場の慣れは、ベテラン諸氏の多くは慌てない、パニくらないとかを長年月かけて身につけている。ワルも多分多少はいらっしゃるから、そこらは管理職諸氏の厳しい観察眼が要る。経験年数の少ない(10年に満たないとか大雑把だけど使える)介護の担い手諸氏は、感情的なやり取りになり、後には引けなくなって、(その権限に応じて)現場をかき回しがちだ。認知症ケアに不慣れだから、認知症の諸氏が不穏になっても自分たちのケアの未熟のせいにしたくないし、その未熟度にも気づけない。そこで薬依存に向かって認知症系の入居者のADLを低下させがちにする。その悪循環。仕事スケジュールを見た目きっちりこなすことで、管理職部門をだませるとか錯覚もしている。管理職部門が忙しくて、観察不足だと、現場通たちの多弁によって、どうにかなってしまうわけだ。
ここらと同様のことが、慣れの"現場"では生じがちにすると察する。
介護は医療同様夜勤勤務もあって、決して楽な仕事現場ではない。むしろ、それはじわじわとストレスとか肉体的な負荷を重ねさせる。だからって、患者や入居者にそのつけを払わせるような動機が働くようなら、本末転倒にあたる。そこは食いしばるか、仕事(就業そのものか、そこでの働き方)を変えるしかない。
私はそういうことはしてません!と受け取られた方は、その線で現場を持続してもらいたいし、余力があるなら、どういう治療に対して、どういう反応がでたのか、コロナ感染症治療のケースについて、具体的に整理して公表してもらいたい。
ワクチン接種が原因なのか、治療行為が原因なのか、処方された薬の作用が原因なのか、その後の症状発症について遡及できる整理整頓が今すぐにでも要るのではないか。
でないと、司会進行役氏がおっしゃていたように、とりとめなく事態が、そして現場はあくせくと移ろい続けるだけだ。