連載は続く~SF掌編『(海底)火山たちが活発な状態は続く』編


 土佐清水港の水位上昇シーンをNHKテレビにて見た。
 90㎝の津波観測とのこと。
 2mだったら係留中の船が"岡"に置き去りにされる可能性も、との印象を持った。
 そこで早速、海底火山噴火の規模次第ではどういうことが起こりうるかを調べてみた。

 ますは肝心の現噴火事象について(引用だらけなのはあしからず)

 ①場所はフンガトンガ島・フンガハアパイ島(→"フンガ・トンガ"でwikipediaを参照してください)

 ②どういう場所かというと
 太平洋プレートとオーストラリアプレートがせめぎ合っている
 以下(大鹿村中央構造線博物館から"プレート運動と火山の分布")を参照してください。
 https://mtl-muse.com/study/kashio-spring/plate-and-volcano/
図:「地球を覆う主なプレートとその境界」と「地球上の火山の分布」

 ⓷形成の歴史および地理データ(丸々引用です)
 "2009年トンガ海底火山噴火(英語版)により現れた海底火山であり、火山のカルデラのうち、西側と北側の外縁が残骸としてフンガ・トンガ島とフンガ・ハアパイ島周辺の海底に残っていた"
 フンガ・トンガ島(google地図からトンガ域ノムカ島の南西50km程の所)の最高点は149m
 フンガ・ハアパイ島の最高点は128m

 トンガの本島に対するフンガ・トンガ島が、屋久島・種子島に対する薩摩硫黄島に似ている。
 ⓸そこで鬼海カルデラに関する知見の引用
歴史地震研究会
https://www.histeq.jp/kaishi.html
https://www.histeq.jp/kaishi/kaishi_35.html
『歴史地震・第35号 (2020) 目次
p275 [講演要旨] 徳島県田井ノ浜の沿岸低地で見つかった鬼界カルデラ噴火による津波堆積物と数値シミュレーション     山田昌樹・藤野滋弘・王 宇晨・楠本 聡・前野 深・佐竹健治 』をクリックして
 PDFファイルを参照(以下部分引用)
* カルデラ崩壊(標高 800 m から−500 m まで崩壊)<引用者:表現がわかりにくいです。ただ数百m分くずれた?>
* カルデラ崩壊では,最大で 7.3 m(ts = 30 min)の津波が,カルデラ崩壊が始まって約 150 分後に田井ノ浜に襲来する結果が得られた(引用者:以下の通り、径20㎞規模のカルデラ噴火事象でこの規模の津波が起こりうる知見と受けとめた)。
* 津波堆積物が見つかっている沿岸低地(徳島県大分県和歌山県)に津波を遡上させるためには,火砕流流入のみでは不十分であり,30〜90 分程度の比較的速いスピードでカルデラ崩壊が起きる必要がある(引用者:津波規模を規定する条件の淡いの辺り)。

 ⓸’地理データ
 カルデラは東西約21km、南北約18km楕円形
 約7,300年前の噴火で形成された内側のカルデラと、それ以前に形成された外側のカルデラの二重(JNNのビデオ動画がよりわかりやすくしてくれる)
 カルデラ底部の水深は400-500m
 神戸大学などの研究チームが2016年から2017年にかけて行った海底調査では、直径約10km、高さ約600m、体積約40km3の溶岩ドームを確認した(引用者:現状を知る)
 https://www.kobe-u.ac.jp/research_at_kobe/NEWS/news/2018_02_09_01.html
 JNNプロジェクト 災害列島日本 に動画あり(2018年)
 https://news.tbs.co.jp/newsi_sp/saigai/20180212.html
 縄文文化を壊滅させた「鬼界カルデラ」の大噴火(2020.06.27)
 https://www.gurutto-oosumi.com/school/oosumishidankai/news/news-2178.html
 三島村・鬼界カルデラジオパーク - 日本ジオパーク
 https://geopark.jp/geopark/mishima/

 2004年のスマトラ島沖地震(インド洋大津波)(Mw9.1[USGS]の地震津波)や2011年の東日本大震災(Mw9.0)やのように、原因の深さとか規模が数百kmに及んで津波を起こした、というのと比べてみることもできる。
* マグニチュード表記については速報性から気象庁が開発したマグニチュード計算(M、Mj)が即発表されて、後日にモーメントマグニチュード計算による数値(Mw)が発表されるようだ。
 海底火山噴火の場合、一種の巨大爆発で、海底地震が起こす津波現象の面と堆積影響とは異なる影響系を想起できそうだ。でエネルギー規模を想起するのに参考になりそうなので以下をどうぞ。

 安田 敦(東京大学地震研究所・地球ダイナミクス))の指摘から
 http://www.kazan.or.jp/J/QA/topic/topic87.html
 〇 火山噴火のエネルギーは、噴火の際の噴出物の量を知る
 1991-1995年の雲仙普賢岳の火山活動
 およそ5千億kgの溶岩が出ました
 エネルギーとしてはおよそ5x10^17ジュー ル
 東京都で1年間に使われる電力エネルギーはおよそ 3x10^17ジュール(平成13年東京都の統計データより)
  5x10^17ジュー ル(雲仙普賢岳噴火)
  3x10^17ジュール(東京都の消費電力一年分)
  つまり1.7倍弱噴火エネルギーが大の規模と読める
 * 熱エネルギー:マグマの温度を約 1000度とすれば1kgのマグマあたりで約100万ジュール
 * 運動エネルギー:火口から飛び出した物体のエネルギーは、 1kgの物体あたりおよそ5万ジュール程度

 急ぎの参考になれば幸い。