連載は続く~ SF掌編『表現媒体とデータベース構築』編


 テレビ(ないしモニターの先)から話題のきっかけを得てばかりいるようだと、いかに足を使っていないか、とか知れてしまいそうだ。
 そうだ、というよりは、そうだの方のニュアンス・・で使い分けに気づかれるのは、日本語だからか。

 レイヤをシンプルに使いこなすだけでも、パラパラアニメ効果応用から、現象が感覚へ誘う向きや勢いや程度は気づくというか、ひょっとして・・的な考察のきっかけなどもたらしてくれる。
 そんな映像を見ていて、炭素同位体知見と年輪知見の組み合わせが年々の動態を、データの積み重ね次第ではより厳密に可能になるという辺りを一般でもより事情通・歴史知識通な諸氏においてなら更に、データを整理してたとえば古墳の中でも前方後円墳の分布推移をパラパラアニメにしてみるだけでそれなりの気づかせに誘うように想像してしまうのが素人だったりする。
 前方後円墳データの提供のされ方が、GIS応用に使える形になっていれば、より一般が列島古代史探求へ参加しやすくする(データ処理ということではかなりしっかりした形で)。

 またyoutubeとか発表媒体とそのメディア形式の通用性が形式的に一応パタンを生じさせているので、一種使いやすくなっているのと、以前から画像処理ソフトの使い勝手のいいのがフリーソフトとして育てられ入手しやすい形でネット上に載ってきているので、それらを使いこなす諸氏もそれなり沢山おられて、たまたま先日、今の西武バス路線に当たる川越電気鉄道の旧路線を3DCGにして復元を試みられているのを見ることができて、歴史研究諸氏においては、これから面白い作品としてしかも手軽に自らの知見整理を発表できるな、と思えた次第。
 この作品だと、google earth を土台に、そこへBlenderほかを使って3DCGをかぶせて、再現映像にしている。位置とか再現の建物とかは恐らく試作という感じで挑まれているように素人老人は受け止めたのだけど、プロ諸氏がマスメディア経由にこだわっているこの時期にこんな感じで歴史の一面を紹介する作品を公開してくれたりで、ここらは、山々対談をその日の昼頃FM放送でながら聞きしていて、たとえばyoutubeの登場が、これまでらプロフェッショナルなだれかが注目して資金の支えが得られた場合に陽の目を見るかものような巷に眠っている貴重な何かしらが、発掘するだれかたちは実はいつでも各地に沢山おられて、それゆえ貴重な資料も一般の目や耳に届いていないだけで、しっかり資料としては整理保存されていたりしているのを、ネット使いな膨大な今時の人々にとっては、かつてならありえないくらい、その貴重な資料がネット検索から簡単にさぐれてしかもモニター越しながらそれらに"触れられる"ようになっている、と指摘されていた。
 まったく、そんな感じで、たとえば素人老人の場合、昔のグランプリ映像とかカーレースの歴史的動画の数々を見ようと試みれば、かなりを追えそうだし、ジャズ、といってもボーカルオタク諸氏が感心されるジャズのりとはちょっと違った感心からジャズにはまった口なので、意外にその昔の映像に触れる機会がなかったのが、今時のネットでは、貴重映像だらけで、それら生演奏の様を、こんなだったのか!的に見ることができていたり。
 先日ふれたトランぺッター沖至氏の場合もそうで、1970年のItaru Oki Trio "Trumpet In Modern Jazz" のうち、いかにもスタンダードな二曲は除外したプレイリストにして、after dark fish world (先日は fish!pro としたが間違い)の背景音にして聴いていたのだけど、その盤の第一曲目の par avion とかをネットで簡単に聴くことができてしまう時代になってしまっている。
 SLそれも、素人老人はその昔から体感としてのSLとか鉄道好みのファンなのですが、だから音がリアルに再生されるスピーカとかアンプとかさえ用意してもらって、残るは音源、それだけでもそれなりに楽しめてしまうわけで、ネットでそこらを探ると、なんと地元を1960年代に走るSLを八ミリで取ってくれていたりする。それをまた八ミリ画像の粗さはお馴染みと察するけれど、高精細静止画版もあったり、八ミリ動画とステレオ音というのもあり、当時、こんな風に体感してたんだろうかなどつい懐古調にさせられてしまった。
 ここらもとにかく、膨大に眠ったままになっていて追々遺品整理のゴミとなって燃えて無くなっていたかもしれない貴重な諸作品が今なら、いつでも、関心のある諸氏が必要に応じて参照できてしまう。そういうメディアとしての育ち方をネットは可能にしてしまっている。
 だからこそデータの、素材的データの提供形式とか質の問題はしっかり踏まえられてこその辺りに、多分、研究に携わる膨大な諸氏においては一種の緊張感作用となっているのではないか、とか素人老人は勘ぐっている。

 

  川柳もどき

   世の中、若者パワーはネット上のお手軽ソフトの使いこなしからも知れる
   でもだ
   おばさん、おじさん、ばあさん、じいさんだって歴史資料、歴史知見仮説開陳TikTokのようなのが出てくれば、きっと使いこなすやつらがネット上で(相当に年寄のボキャ臭プンプンの形容だけど)“おおあばれ”してくれそうだ。