連載は続く~ SF掌編『女子ワールドカップトーナメント観戦中その1』編


 素人でもあり老人が激化している途中だからか、猛暑にも関わらす、FIFA女子ワールドカップトーナメントを飽きることなくライブ中継版を見てしまう。
 他にすること、あるだろうに・・・。多分、そうだ。
 でも、つい・・ね。
 本日はイングランドチームとナイジェリアチームとの試合から連続してオーストラリアチームとデンマークチームとの試合まで見た。
 といって、ながらだったから全時間帯を満遍なく見たことにはならない。
 イチームとナチームの試合。
 ナチームの各選手が抜群の身体能力を発揮していた。
 ミュージカルの舞台がサッカーの試合、ということであれば、ナチームの各選手諸氏はその体使い上のバランス、柔軟さに対して大喝采を浴びたところが、生の試合ということで危険プレーということで反則となっていた。監督はそこらの基礎を教え込んでこなかったのだろうか。無駄使いだ。
 相手のパス出し、パス受けの瞬間に伸びる足は、ほとんどの場合、状況読みが関わらないと上手くいかないものだ。ところがナチームの各選手はその足の伸びで制御してしまう。つまり相手のボールに届いてしまう。もうビックリだ。
 早いヨーロッパの選手諸氏を上回って走るのが早い。
 なのに、0-0で最後はペナルティ勝負。
 そのペナルティキックが多くを語っていた。
 ナチームのキックが入らない。
 多分、シュートの初歩をクリアさせるトレーニングを積み重ねていない。その瞬間にどこが空いてる?で慌ててシュートするタイプだ。シュートする瞬間に近づくにつれてロックオン状態に近づく視野の持ち方を使いこなせる通常視野の広さが最低限必要。
 仲間をお互いが使いあえる気持ちの通じ合い応用も場数を踏んでいない感じだった。
 イチームにとってはラッキー!の一言に尽きそうだ。
 だから次回の対戦相手にとってはそのノリの良さ・勢いに翻弄されない注意が要る。
 さて第二試合目、デチームは攻めあぐねているようだった。
 それに引き換えオチームは、デチームに攻めさせておいてないしパス回しさせておいて、隙ありのタイミングで精度の良いタテ系のロングパスを放ってゴール前の攻防場面を作っていた。
 トーナメント形式に入って、どの試合もボールを持った瞬間から後ろから前から両サイドから急迫されたり、影のようにしてさらりと持っていかれたり、強烈な圧・体重を掛けられてまさに奪われたりで、とにかく疲労を重ねる試合内容になっている。
 そんな中でもオチームはだからか、節約できるところはというわけか、隙狙い手法を採用していたようだ。
 もしも、デチームがそこを攻めきれる技の連携が為されていたならまったく別の展開にもなりえたのだから、試合は生ものだ。
 ところで先日見たコロンビアチームとモロッコチームの試合のこともふれておきたい。
 ナチームほどの身体性発揮ではなかったものの、足技はコチームが特に際立たせていた。
 素人老人感想的には、なでしこチームとコロンビアチームの試合かスペインチームとの試合となれば、それなりに技あり、動きありの沸かせるゲームが期待できそうだと思えたりしている。ただ準決勝で当たる場合、スチームと勝敗を決めなければいけないので、決勝で、ということはありえない。
 となるとコチームと、なのか、それともジャマイカチームとの試合で、ジチームが勝ってしまうのか。
 足技と連携プレーという観点からだと、ヨーロッパ系チームの多くは未だ世代交代前夜いった感じだ。
 老人で素人だからということで余計なことを最後に、なチームにしても、選手諸氏皆が多分リフティングなどとてもいいタッチでこなしてしまう選手だらけ、と察するけれど、じゃ、なぜトラップをミスるのだ、と疑問を持つ次第。
 多分、ボールタッチ感覚をものにできている過信から、トラップ扱いの際のプレーについて失敗したらその日のうちにイメージ上の解決操作をこなして、実際に通じるか現場での点検作業をこなすとかしていないのじゃないか。イメージで失敗場面を再現してうまくいく感触をつかんだ瞬間、シュートを決めたときのようなポーズを取りたくなるはずだ。やったぁ!とか。そして実際にイメージ通りか試す。大抵上手くいく。いかないときでも、精度よくイメージ再生できているなら、修正操作が即効する。そして試して、実践で使える。ここらはイメージ、再演で持ち前の(リフティングで身につけている)ボールタッチ応用のみだから、100%実際に応用できる。ただ生々しい試合上、トンでもケースに遭遇してできにくいかもと思えた瞬間にイメージ再生の瞬間技が効けば、その場修正で必ず上手にトラップできてすぐ次のプレーにつながる。
 ここらはパスの受け手に優しいというか受け手が期待する質のボール質でのパス出しの精度向上にも既にトレーニングを積んでいる諸氏においてなら応用可能と見る。
 ナイジェリアチームとの対戦はなくなったけれど、ほんの数センチ思惑よりも離してしまったトラップの場合、必ず奪われている、くらいナイジェリアチーム各選手の身体能力、バネ性質は計り知れないくらいだ。