連載は続く~ SF掌編『ワールドカップ女子サッカートーナメント観戦中その5』編


 オーストラリアチームとフランスチームの試合
 涼しい時期のAUNZ地域でも20℃を少し超えたとのことで、暑い試合となっていた。
 結局暑さ疲れと思うけれど、どちらかのチームがその特色をいかして集中的な時間帯を構成するとかの試合内容とはいかず、ペナルティキックを競っての結果となっていた。
 しかし地元チームがベスト4へ進んだのだから、大変なことになっている。
 一方、イングランドチームとコロンビアチームの試合
 こちらはありがちなヨーロピア女子サッカーのパタンの繰り返しにいかにコロンビアサッカーが応じるか楽しみにしていたけれど、コロンビアチームも暑さ疲れなのかどうか、パスの出してと受けてとの間の意思疎通にずれが生じたり、パスそのものが不正確なのをこの日の試合ではそれなりに披露していたし、トラップの時々粗かったり、パスを回しながらしかもボール扱い上手選手たちが相手をちょっとの間だけでも翻弄してしまうとかで、瞬間くずして隙を作ってとかのことを、できにくくしていたようだ。
 男子のワールドカップもそうだけど、より充実した豪華メンバーによるプレーを楽しめる試合の段階というのがありそうだ。
 休み休みにしろだんだん疲れてきて・・・・のようなことになってそうだ。

 ヨーロピアンな女子サッカーに互角に応じるには、少なくとも同じくらいのそれほど動かない状態での正確なパス回しやスクリーンプレーや、走りこむ選手へも正確にパスを出せることが求められる。
 充実した時の南米系の女子サッカーでもこなしている相手のいなし方とかボール受けでの身のこなしとかでも充分にヨーロピアンな女子サッカーの堅牢さは抜かれてしまう。ここらは鮮明だ。だけど、ちょっとでもそうやりつつのパス回しが不正確ならば、途端に形勢逆転となるくらいにはスピードや集中は並みではない。
 だから欲を言えば、各チーム一人か二人はいらっしゃる俊足に加えて足技も持つ選手の層を厚くして置ければ、一方的な点の取られ方をごくたまにされてしまう、とかさえ避けられる。
 ボールを奪う圧は、確かに体が大きいくて一種懐が深いタイプの感じで対されてしまうわけだから、ボールさえ確保する術を磨いておくなら、反則並の強引さでボール以外のところへ足を突っ込んでくるとかがどうしたって相手の都合からして関わらせてしまうということで、審判がしっかりしていてくれれば、そこを見逃さないでくれそうだ。
 しつこく、体重をかぶせて、足をボールめがけて突っ込んでくる。そこまではなかなか反則にすることはできそうにない。しつこさは執拗なまで体重とか力加減も加わってボール保持の安定性を崩しにかかってくるから、気持ちの持ち方次第でも、簡単に脆い状態へと誘われやすい。武術の視線を応用して、相手の体勢復帰しにくいまでの負荷をかけてくる状態まで誘っておいて、近くのチーム選手にパスを出して、瞬間力を抜くような体勢を取ることも、力業(ちからわざ)がいかに不利な体勢を一瞬被るか経験をさせられて、次は‟慎重に‟に誘えそうだ。だからその際、ボールキープへの工夫技開拓は必須。
 そういう静的対応力の一方で、南米他のチームが既にこなしているボールさばきでのいなし方で充分にヨーロピア女子サッカーの旧態はかわせることは、充実した状態のコロンビアチームの試合運びを見ることができていれば多分、納得してもらえそうだ。
 技を使いこなす半径を圧に関わる相手選手たち数人が狭めてくる手法という一面を持つから、お互いが視野も狭めてのボールの奪い合いのような感じになるちょっと前に、お互い視野が狭まった状態を使いこなして、また抜き他でボールを集中の外へ出して、身をスクリーンプレーとか、潜り抜けの術とかを会得して、その場を別の場面にしてしまうという方法も使えそうだ。
 ただ、旧ヨーロピア女子サッカー流儀は見ていてもワンパタンの繰り返しにしがちで、飽きられることが分かっているから、各国同様に、男子とはまた(個人差も大きそうだけど)違った筋肉の付き方をする女子たちによる新たな足技サッカーへと世代交代は避けようがなさそうだ。

 スペインチームが残っているので、もう暫くは観戦中を書き込んでみたい。
 15日 17:00 FIFA
 16日 19:00 FIFA