連載は続く~ SF掌編『来週はぐっと寒くなりそうな週末のテレビスポーツ番組鑑賞』編


 前回かで卓球も話題にしてみたついでに、先程もテレ東で放送されているのを見ていた伊藤美誠選手の試合から、伊藤選手に関する印象記を書き込んでみたい。
 その前に、女子サッカー若手チーム押し中の素人老人のノリから、浦和レッズレディースチームの菅澤選手が活躍してしまっていて中々全開状態で登場してこない島田芽依選手について少々。
 先の伊藤選手とも関連する事柄なのだけど、ポテンシャルが素直に全開してしまって大活躍してできてしまうタイプもいらっしゃれば、見出してやるスタッフとかチームの関与が働いて、いつのまにかそうなっているというタイプ諸氏まで色々だけど、WEリーグ各チームに散らばった若手選手諸氏が活発化してくれて、ゲーム展開が面白くなればな、という思いあがった関心から、いかにも素人老人の見方とことばで指摘してみる。
 後の伊藤選手についても同様。
 表面で目立つ活躍という場合、多くは、地味目な裏方的とも言えるサッカーのチーム役割分担での痒いところにも手が届く微細な活躍をこなしつつ(玄人衆、サッカー通諸氏にはこちらで唸らせるが素人の老人はそれだと満足できないので)、ゲーム勘が働いて、ここぞという時を逃さず、動き出せるし、連携込みでの、動的位置取りをこなして、点を取る動作と関わる。
 体格的にも技的にもポテンシャルの方で認められているはずの島田選手と察するけれど、同じ若手のお一人DF石川選手のキャラが華々しいようには、表立っておられない。
 そこで実にしろうとっぽいアイデア発信にはなってしまうけれど、以下ふれたい。
 島田選手が軽快に動き回ってボールを奪いにきたり、キープして、パスコースを探していたり、シュート機会を探っていたりしたら、相手チームの各選手諸氏は相当に嫌がるだろうなと想像するので、島田選手にはボレーシュート練習を、バレーボールの回転レシーブのりで数をこなすトレーニングに慣れてもらう。
 インターバル方式で、無理はしない。落下動作も行きがかり上ありうるから安全策を万全にした状態でトレーニングに臨む。
 コーチはジャンプしないで済む範囲でのボレー位置へ配球して、島田選手にボレーシュートを求める。
 その際、高度な遊びの心で練習を楽しめるような誘いが必須だ。
 そのノリからだと、自らが様々な蹴り方を工夫し始める。
 だけど無理へは誘わない。適度にインターバルの方でリズムを作る。
 体が温まって、それなりに無理しない程度でも大きく動けるようになってきたら、ジャンプ系のボレーも混ぜる。
 バクテンが得意ならば、その種の配球もしてみる。無理には絶対にやってはいけない。
 ジャンプ系だと受け身動作が必須だから、体感覚が磨かれる。
 トレーニングを重ねることで自らが自らのポテンシャルの大きさに気づけるようになる。
 ついでに、我が体全体について反応系を意識に上せ易くしている。
 神経的反応もあるけれど、筋肉に・が響いている辺りにも気づけている。
 大ベテランの菅澤選手が日体大のやや若手(大学生年代だから)選手の追走をものともしないダッシュを見せてくれている。そして対GKの場面にしてしまって、コース狙いのシュートを決めている。
 島田選手はそれ以上のポテンシャルを身につけることのできている世代だから、更にファンを唸らせるサッカーを披露できるFWという位置を得て、それをしない手はない、と素人老人は、チームとしてはベレーザチームがクラブチーム世界試合にそのうち行くだろう的観測の持ち主だけど、WEリーグの方がファンをサッカー興味を盛り上げてくれての辺りにはこれからを支える若手選手抜きにはありえない方の観点から、是非、素人発想過ぎる提案だけどそこらの含みを取り入れたトレーニングを浦和レッズレディースチームコーチならでの方法で引き出していただけたらありがたいと、孟宗竹ならぬ、妄想近い空想をしてみた。

 さて同じ見たばかりの卓球の伊藤美誠選手については、先述した通り、あくまでも素人が見て、素人が案じて、素人がことばにしている限りで、という限定付きでの話になるけれど、実力を見せていたころは強かった。
 が、せっかち卓球が垣間見えるようになってきたころから、自らがおかすミスがめだつようにもなって、自滅的小差大差の負けが起こりがちのような印象を持つ。
 多彩に返す球がしばしば外れてしまう。
 もし、それがテーブル上を叩くように返っていれば即ポイントだった。
 (厳密な話ではないけれど)二十(はたち)を超えるとヒトの宿命というか、老いの過程に突入で、がっちりしてくるけれど、免疫系の凄さも峠を越えた体の状態が常態に近い。
 反応系の鋭さを保ちつつは体つくりの工夫で伊藤選手はこなしてしまいそうだけど、実物の体は年々がっちりしてくるけれど老いている。
 その微妙なギャップを意識できるようにして、多彩さを実際に試して、現状を確認しながらその年齢時点における動作の工夫を卓球の場合はとにかく瞬間での見通し力がものをいうくらいのスピード動作の掛け合いと思えるので、そこで勝負にせっかちにならずに、相手をその超スピードの中においても(せっかちに流れず)いなすくらいの‟視野‟をトレーニングで育てて、多彩に‟外さない‟プレーをこなしてもらえれば、緻密な中国選手諸氏をしてもっと頑張らなきゃという気持ちにさせるもう一人になってくれて、テレビ画面経由の卓球観戦ファンを熱くしてくれそうに思えたりする。