連載は続く~ SF掌編『古代の一時期をめぐり参照資料2,3』編


 邪馬台国はどこか、をめぐる話以上に、今だと伊都国はどこか?に関心が向きがちな素人老人は邪馬台国サミット2021のタイトルでNHKBSにて放送されたものの再放送分を本日又見ていた。
 ワイドショーっぽい作りになっているので、そこらは早回しして、いくつかの有名な説の持ち主各氏も登場してどういう説かが映像とともに紹介されている箇所だけ見るなら、それほど時間を要しないで参照できたりする。
 この番組では纏向域と北九州域との争いという形にして、ワイドショーっぽく扱ってたいのだけど、各説については概略を解説してくれているので、素人老人にとっては助けになってくれた。
 中でこのところの関心から注目したは、土器研究をされてきたという石野博信氏の指摘だった。
 吉備系土器が近畿圏では沢山でてくる。巨大古墳で有名なところから次から次くらいの頻度ででてきたそうだ。ある時期をもって自らが掘るのは止めてしまって、その先を検証していないとこのと。
 日本海交通を想起できて、吉備の位置を配慮できれば・・の辺りをこのところの素人老人の関心からはつい向いてしまう。
 大分の日田市の古墳から出土した鉄鏡が2009年発掘された魏の曹操氏の陵墓出土の鉄鏡と極似しているとの発見をもたらして、話題になったあたりも紹介していた。
 酒井氏が指摘する邪馬台国位置仮説を参照しつつも、壱岐から東方へのその先について、酒井氏の指摘通りかどうかは決定的なところを見出しづらい。
 そこらを踏まえて、辺り、という押さえ方をとりあえず採用するならば、行橋・京都のラインから古代の遺跡はかなりだし、日田もかなりだし、地域的広がりが噂の阿蘇山に向かう、など、その辺りの追い込みで可能性を素人老人的には探りたくさせてしまうけれど、そこらは棚上げにしても、対中国外交を少なくとも明確に5世紀まで継承していた脈は固定的だろうくらいの説は通り相場と察するので、それと相談役かむしろ主役的コーディネーターのようにずっと濃密にそこに関わったかもの伊都国人脈を置いて、そこへ、より明瞭に大挙して移り住んできたし、独特に各地性での自律的活動体状態だった加耶系勢力をとりあえずひとくくりにしてしまえれば、3勢力の構図を想起しておける。
 先日ふれたNHKBSのDNAからの分布仮説からだと、弥生期こそが北東アジア圏からの移動を匂わせるので、285年に北東アジア系とそれまでの弁韓系との主力の入れ替えが生じた申氏仮説を現状取り入れている素人老人としては、その人脈が4世紀、5世紀と影響を拡大する分布仮説を想定したいところが、東アジア圏のかなりの広域との人的交わりがその限られたデータからの調査結果として提示されている現状を少し参照しつつ、考古の方に寄せて、素人仮説のことばにしている感じだ。
 だから313年の出来事が伊都国へ影響しただけではなく、対中国外交をアレンジしてくれていたかもしれない勢力的弱体化は他へも相当な影響がありえたろうとしたら、列島では具体的にどういうことになったのかなど、知りたくさせる。
 とことん、自発的に女王系で閉じた人脈の発案から対中国外交が起動したのかどうかの辺り。伊都国こそがそれをつないだのではかなったかなど。
 そして、それ以後、ずっと漢文に達者な人々が数では少なかったかもしれないとしても、継承人脈がありえたらしい辺り。
 表の権威はもちろん倭国のどなたかだ。
 ただし実に小規模だったはずで、伽耶勢力がやってきて前方後円墳の規模からも沢山の人々を使える立場だった辺りと、伝統的権威を対他的に作用させうる対中国関係を保持してきた権威発動との遭遇の辺りは、難しかったのか、すでに倭国大乱以後として、解決済で、棲み分け的解決でのすかすか列島各地に広がった、とか捉えられるのか。
 ただし、仏が入ってきて、それなりの思想的な意味合いを含めて中枢なりにとっての重きを成しだしたころのルートは、近畿圏を外せないと押さえるなら、それ以前での近畿圏への三脈共存を想定することになるから、時期的なことを考古は既に発見できているのかどうかに関心がつい向いてしまう。
 (対中国外交を担った権威筋が)もともと九州じゃなかった説は、素人老人は酒井氏仮説を採用中なので、聞き流すことにしている。
 考古探索と仏教流入の(人や土地や)経路解明から、より古代のわかりにくさを逆に明瞭にしてくれそうとも素人老人ゆえ期待してしまう。

 


   川柳もどき

    ソウギョはじっとして、浅い方の池の底で元気そうだった
    鯉は色々系も黒単色系も寒さおかまいなくヒトになつくように
     水面近くをぷかぷかしている
    見沼のソウギョは寒さがきつくなってくる時期、姿を見つけるのが難しい
    とはいえ、ソウギョ(1m近い)は越冬できるのだな
    街中の運悪ければ排水で簡単に汚れてしまう小河川には、去年あたりから
     ニゴイの姿。今では親子っぽいのも
    魚種も、小魚もにぎやかで、シラサギの類も寒さ<食い気、とみた