連載は続く~ SF掌編『多弁な装置との付き合い方、私案っぽく』編


 NHKBSにて‟地上波放送番組‟をたまたま見ていたらそれは天気予報だったり,古建築カフェ巡り番組のこともあったりで、ちょっとした時間潰しになったりする老人生活なわけですが、後でふれることになる話題に連なるかのように(偶然にすぎないと思うけれど)ネット歴史研究者発信で少し前にふれられていた三国街道沿いの町(北越雪譜)の一つ(津南町=六日町)について積雪1m超と解説されていた。現在進行形。
 東山道武蔵路の話題関連からネットヒント発信の時に三国街道をカシミール地図なども使ってたどってみたところ、古来からヒトが応用していたとしてもおかしくないな、とか感想を持てた。そうはいっても冬のこの時期(1から2月頃)積雪は半端じゃなさそうで、冬場でも日常必要ななにがしをここを使って往来させる必要まで生じていたとしたら、担い手諸氏にとっては大変なことになってことは簡単に想像できそうだ。
 ちなみに地元の野島出版のページが著者鈴木牧之氏をめぐる博物館っぽい情報を載せてくれている。
 栃木の街にも水路が通っている。関東の平野部にも水路を持つ古くからの街が結構あって、歩くとそれなりの気分を味わえることは今時、既知として、多くの諸氏がその気分をちょっとした観光にて経験されていることと察せられるが、かつて県庁もあったという栃木の街には明治以後として近代建築ブームも生じて、古建築の新しい版がそれなりに現役で残っている。
 その一つがたばこ卸商の建てた二階か三階くらいの建物。
 そこに今は、外見からだと意外なデザインを持ち込んで若い建築家後藤氏が同じく若いオーナーの大?氏(二人は昔からの地元の友)とでカフェにして使っている。
 同じく若い店長氏が若い助手と店を切り盛りしていて、食材を地元の若い夫婦が営む農家(多品種少量生産)から仕入れたりしている。
 この場面まで偶然ではないけれど、偶然のように遭遇した、というのは、いつも通りワールドニュースを通しで見ていた時(どういうシーンが映っていたのかは思い出せないのだが)にふと思いついたのが、今日この頃、流行りというかなんというかのChatGTP系のAI知見の辺り(だからニュース一覧でのマイクロソフト時価総額が何兆ドルとかの項目が目にはいっていたかもしれない・・・不確か)と絡めて、先日もちょっとふれてみたけれど、既知の膨大知見を整理して整合性を持たせてAI流見解を提供してもらうとして、それがどう位置づけて受け止められるだろうの辺りに思いつき程度のことが生じたわけです。
 伝統とか検証込みで引き継いできた既知、より実際的に応用のために引き出しに詰め込んでいつでも必要な時に取り出して使う気になっている知見の数々とは違ってそうだし、これからの、将来といっても即の場合もあれば、遠く何年も先のこともあることを含めて、知見から編み出す案・意見の類とも違うとして、じゃあ、の辺りへの思いつき。
 ことばを用いて示すなら、既知の膨大量相手に整合を図ってそれなりに文脈として納得させる文章をAI系が発信してきたとして、それはそれ、と距離を置けることを保証するし、更には、その限界なり制約というか、伝統知であれば、経験的にケースごとの空想上、シミュレートするとしても、経験的整合に耐えるかどうかの辺りが伝統脈絡として連ならせているのでそこらを通してのシミュレーションの類とはとことん違って、ことばの、理屈の上では整合はとれているとしても、経験的検証からすれば?だ、ちょっとでも?が付くなら、それは、3者が同じ重みで並列して比較されるものではなく、たとえば、AI系はディベートしかこなさない面倒な連中の多弁に時間を浪費させずに済むように、現知見の膨大量を整理整頓して特定の課題への答えを文字表現したときには、どういう文章になるかを予(あらかじ)めAI系が提供してくれると押さえるわけだ。多分、最善のディベートの使い手が現れた場合でもこの文章が提示する理屈程度でおさまる。
 そうしておいて、伝統知系で直面する課題へことばを紡ぐ。
 そうしておいて、将来展望に向けてヒトの頭を使ってことばを紡ぐ。
 膨大量をこなした装置の方からの提示内容とヒトが紡ぎ出した内容とが似てしまうこともありだ。
 しかしこうなると、装置もたまにはヒトの力量に近づくこともあるのかな、とか半分以上は冗談で受け止めることが可能になる。
 ディベート上手の達人程度のところに装置系を落ち着かせることが可能になる。
 ということは世の中に仕事の場は減りそうにないことにも気づける。
 できれば考えることを面倒くさがらない人々を沢山養成するようにして、装置系や装置系と似た"考えること"しかしてくれないディベート系に時々注意報を出す労力を惜(お)しまずに、沢山の養成後の人々が仕事に励んで稼いで世の中を移(うつ)ろわせてくれている。今も昔もこれからもブルーカラー系諸氏、ホワイトカラー系諸氏と二分できるものではないけれど典型的思考モデル上の話としてなら、双方膨大に仕事で励んでくれないと世の中たちゆきそうにない、くらいのことには気づけそうだ。

 ここらから素人流の端折りで数学的処理上のデジタル発想での営みかアナログ発想からの営みかの区別が実は厳密にされていないことの"高度"な部門も含めた混乱の状態について、その一端程度なら素人老人でもことばにできそうだな、とか余計なお世話の話に持っていきたいところだけど、長くなりすぎそうなので、今回はここまで。

 


   川柳もどき

    田中裕氏は歴史学問研究に必須ともいえる編年と関わる知見整理について
    疑問ではなく、問題ないし課題として2023年(令和5年)刊の著書にて
    触れ
     そう指摘したからには
      ということで、氏なりの整理およびそれに基づく知見提供を
      試みておられる
     そこではネット歴史家発信の(鉄や岩石)水運ヒント発信とも関わる、
      古代のある時期には特に濃く関わらせて水運ネットワークを介した知見
      を提示されている
    その内容は本を手にしてご覧になってのお楽しみ