連載は続く~ SF掌編『年寄り過ぎてもぐもぐ、ぼそぼそ』編


 ワールドニュースを見過ぎ・・・だからかも、などぐずぐずと色々が頭に浮かんで書き込む事柄がちらかりがちないかにも年取り過ぎぃな日々の素人老人ということで、少々。
 そのノリからすると、そして介護現場の仕事を想起できてなども加えて、昨夜の能登半島地震後をめぐる時事番組の出演者諸氏から得た印象の辺りをまず書き込みたくした。
 介護を担うということではそれなりにかなりの専門的トレーニングが必須だ、というあたりは何度もかつて指摘してきたつもりの素人老人にとって、だからといって、素人諸氏が介護に不向きなようなことを強調するつもりもないことは言うまでもない。
 発想、観点さえ押さえて現場感覚を発揮できるならば、素人だろうが玄人だろうがかわりはない。
 さてその夜の番組では、いつもの熱心な司会進行役氏が色々質問してどうお考えですかノリから場を盛り上げていた。が、政治系話題には適切でも、ヒト相手の話題となるとそれも絞って高齢者相手の話題、となると、多少具合が悪くなるというか大雑把な側面が露呈しやすくなっていた。
 氏もだけど、サポート役としてのもうお一人の若手進行役氏も、出演のヒマラヤ登山の方で鳴らした氏もどうも視点の急所を極端に外した観点から事態に接近しがちにしている。
 出演者でも能登の公務系責任部署の諸氏やスタジオの医療系出身だったかの議員氏はそれなりに高齢者相手の急所を意識した言葉選びをこなされている。
 どういうことかと言うと、前者諸氏は何もしない状態でいると高齢者諸氏は落ち込んでしまうのではないかというニュアンスたっぷりの方で事態を把握したがっている。そうことばを選ぶことでなにごとかに関心を寄せているようにできると思い込んでいる。
 一方、介護知見を恐らく学んできたと思える(議員氏も含め)公務系諸氏は高齢者の気分がどうだろうが、とにかく日々、時々刻々衰えに抗うというわけではないが、個々の事情に応じた動きを生活の中に埋め込み続けないと、単純、ただただ衰えて、何かしようとちょっと動くそのこと自体がなにげにできなくなって、それゆえに億劫とかの気持ちも伴わせるようになってフレイル越えを簡単に誘ってしまう辺りの切実さを踏まえた高齢者への動きの誘い方の個別性について知見を踏まえた言葉選びがなされている。
 ここらは絶大なくらい対処の違いが時々刻々、日々として表れてしまうので、肝心中の肝心な観点だったり発想だったりする。
 とにかく大災害に遭遇して気分は滅入る方で移ろいやすい。動いてもらって気分を高揚させることも一時的には可能だろうけれど、そこらに関心を向けても移ろいに逆にもてあそばれやすくするだけだ。
 それよりも、肝心なのは、気分はともかく、ないし、肯定的に受け止めるノリから、体を使ってもらえる機会に誘える場面をとにく工夫することになる。
 普段の動きを知っている誰かが、その普段のいつもをお互いにしましょうね、とかで動き出してもらえるだけでもいいわけだ。
 そうすることで、たとえばたった一週間の拘束っぽい扱いを受けた医療系入院後の衰えをいとも簡単に誘いかねない高齢者の心身にとっては、衰えへの方向づけをなんとか緩和し続けられる。
 動きなれれば、逆に、いつものこととして、億劫がらずに日々をこなすようにそうしていてくれる。したいこと、生活への目標っぽい動因が惰性的にも思い浮かぶようになれば、自らがごく当たり前のようにして動き続けるようになる。ちょっと無理してとかの場面もありうるから、そこらは逆に周りが無理することもないのではとか、日常会話ノリの波を立てることも可能になる。自分の生活リズムが底流として脈づくようになれば、他人との距離感も保てるようになり、個々性が復活して、必要に応じてサポートできればそれでよしの状態に近づく。
 日々、時々刻々の心身の動きに誘えることないし、そうしたいのにそれを削いでしまう別の動きを観察の中で察知できた時の関心の向きからの関与として、高齢者向けに個々の事情に応じた対応が必須な辺りだ。高齢者はたった一週間のやや拘束的入院でさえ極端に衰えてしまう、という知見を共有しておきたい。


 NHKBSのドキュメンタリー番組にて、専門家筋の恐ろしいノリの辺りを紹介されていた。
 列島事情としては、賀建奎氏という特異な個性がそうさせたかのような事件として受け入れさせる報道が蔓延したので、実は・・の辺りは、余程の事情通諸氏以外はそのまま今に至っていたのではないかと素人老人は想像する。
 その実はのところを、遡った頃から取材していたソースを編集して流れとして紹介してくれたのが2022年アメリカ発の原題『Make People Better』だ。
 制作はRhumbline Media/Random Good Films/Diamond Dous
 ディレクター兼撮影がCody Shoehy
とロールにあった。
 遺伝子編集の自在さを可能にする発見を成したお一人ジェニファー・ダウドナ氏はノーベル賞を得て表向きにも超有名人となったある日、ミーティングの類を開催した。
 集まった中には知る人ぞ知るジョージ・チャーチ氏やワトソン氏がいた。
 そして問題の賀建奎氏もダウドナ氏から招かれてそこにいた。
 チャーチ氏は得意の分野の知見を披歴していた。どの遺伝子をいじれば、導入すればどうヒトの機能に変化をもたらすかのいくつかを紹介していた。
 賀氏はもろヒト胚の研究をしていた関心から、ワトソン氏に質問して、下手な英語が通じにくかったので、文字にして‟会話‟することになる。
 ワトソン、クリック両氏による発見をふまえて遺伝子操作を予見できたかの問に、イエスだった。
 操作できることをどう受け止めるかの問いには、make people better の答えだった。
 賀氏は、専門家すぎるとそうなるのかなんなのか勇気百倍状態になってしまったようだ。そういうノリの方で受け止めてしまった。そのように発言している。
 大人の交流を濃く濃く交わり続けておられる諸氏においては察しが付くだろうし、子供たちであっても、慣れた連中ならば、ある程度の察しがつくような話題だ。
 乗せられて、推移を観察されて、都合よくその後を扱われるシチュエーションを素人老人的にも読める。
 もっともっと複雑に絡み合った利害がその底を流れていたろうくらいは指摘できそうだけど、そこは素人、まったく具体的には想像しにくい。事情通諸氏の小説化かノンフィクションなどが出ているかもなど現時点では想像したくなる。
 とにかく専門家諸氏であっても市場原理優先でほったらかしにして自滅するならそうすれば良しで事態任せにしておく場合、こういうケースはそこかしこではびこって可能性の種が素人諸氏にとっての不可抗力的危険の種にさせかねないままにしてそうだ。
 介護現場では医療の専門性がそれなりに良い方で軸となる権威を機能させてくれたりするが、別の面が蔓延り過ぎると、先の議員氏タイプの貴重な発信すらが軽く流されかねなくする。


 同じ番組でも政治的時事の話題ではその大雑把さが露見しにくく構成可能になる感じだ。
 東大先端研のフェロー氏と細川氏とのセットで今話題の河野洋平氏が出演して、現話題について貴重な経験談こみでの見識を示されていた。
 河野氏が言うには、細川氏とのセットで話題になるテーマに世論が誘われ政治的にも決定事項となる方向づけに強く作用していたのは、実は、権力の集中や政治・行政処理のスピードを求める圧力系脈の押しだったとのこと。
 小選挙区制を押す圧す脈の背景にはそういう圧が作用していたということだ。
 新自由主義的経済圧を目論むのとセットなわけだ。
 そういう脈が今、実は背後で今でもノスタルジーノリからいたずらしていないかどうか。
 ある種の仕分けの目利き努力も改良作業には欠かせそうにない。
 フェロー氏は学者として、当時、政権交代が政治の腐敗防止には必要だ。そのために二大政党制は便利に使える。ならば、そう仕向ける条件付けに小選挙区制が相応しい、という理屈の筋をうっかり受け入れてしまっていたらしい辺りにふれつつ、当時のムードの絞られ方をそう鮮明に紹介された。
 そう受け止めていたつもりが、そして直面して一方に感じ取ってもいたわけだが、別のムード形成のほうで是としてしまった河野氏が、今になって振り返ればと、率直に背景を語ってくれている格好だ。
 政治話題では進行役氏はそういう話を見事に引き出しているのだけど、その進行役氏ご本人はそこに重点はおかず流してしまっていた。

 関心をもって熱心に取り組んでくれるのはありがたいことだ。けれども、その発想、観点のこともいちいち検証できるリード役は不可欠のようだ。
 夜の経済時事番組では、一カ月たった能登半島地震事情を特集にしていた。
 都立大で教授をされていた中林氏は様々なインフラ系が寸断状態であるため回復には相当な時間のかかりそうなことを指摘されていたが、その長期間を想定して、仮設住宅の類に移った能登半島住民諸氏が、規則上、そこ(最初に移った仮設)に住み続けるようになっているのを、早急に法的に緩和して、住民コミュニティー温存が個々の心身にも好作用するし、復興に好循環として作用しやすくするからと提案されている。
 一方、危機管理部門の専門家日大の福田氏は寸断ゆえの交通マヒが多くの困難を生じさせている初期が現状までを踏まえて、制約が悪循環の方で作用して初期対応や復興の邪魔をしないようにするためには災害インテリジェンスとか災害ロジスティクスの備えが必要と訴えておられる。
 ここらは素人老人観測としては、もう軍事機密が多くの場面で不要になるような交易系を育てるべきだということと抱き合わせに、衛星情報とグーグルが一般向けに使っているような3D地図化の応用で、ある程度まで現場の状況を立体的に把握できる詳細GIS応用のようなデータ駆使に向かわせたい気がする。
 とにかく軍事利害さえ邪魔しなければ、相当な情報を災害時に応用できそうに素人老人的には思える。
 ここらはパンゲア以後を生きる現生人類が、実は、その次の超大陸化に向けて動き続けている地表面規模の動きにメディア業界の事情通諸氏すら鈍感になってそうなこの時期であっても、激しく動いてる辺りを、ワールドニュースならでは、世界各地が地面を動かし、雨を降らせ、地を乾かしして激しくダイナミックな様を紹介し続けてくれている。整理整頓した自然番組とは違って、未消化なままだけど生々しく現状を伝えてくれる。時には簡単な整理くらいはして知見の先端に触れられるような感じで自然の現象を現代の人々に届けてくれたりもしている。
 その点では、地表面各地の報道とか取材とかで生に現地をつかむ人々が育ってそうなことも気づかされる。
 できれば、自然を相手にしたとき、地表が激しく長時間かけて動いて、その先で様々な生き物の種が出会い交雑して、冠進化を生じさせ、或いは、地底まで動かしその過程で、激の方の放射性を帯びたマグマ活動も生じて局所的絶滅を引き起こしたり、また全球凍結タイプの大量絶滅を引き起こしたりで茎進化の契機としたり、地球生命にとっての激動のあたりをフォロー、想起しながら、大自然と向き合ってワールドニュースでの長期間を要して為される激動を映していただければ。

 


   川柳もどき

    オフトのトレーニング本は実に見やすいつくりだ
    しかし練習時間が試合時間内という
    たとえ技が身に付いた達者そろいだとしても
     それだけで連係プレーを豊かにできるか
     疲れさせてもダメだ。わかりきっている
     パスサッカーの巧みは
     一体・・どう育てられているのか
      素人にとってはなぞだらけなことになった