連載は続く~ SF掌編『たまに女子サッカーがテレビ中継される』編


 ヒトは毎日の更新を経(へ)続ける。(食うこと(空腹に耐えられるとしても)、水分を摂取すること(こちらはより切実に数日で致命傷へと誘う)、並行して排泄すること(こちらも排尿が短時間に生命維持と関わってしまう)、(たとえ短時間でも)熟睡できること(睡眠を管理して洗脳に使ったりできるくらいの要素))
 ということで、日々の繰り返しとして区切りにも使えるストレス解消の機会を持つことの大切な辺りにも気づかせる。
 介護職諸氏においては特質として生々しい現場感覚として引き受けざるを得ないタイプのストレスをそのまま引きずることなく日々、整理なり処理なりで区切りをつけていくことが欠かせなかったりする。生々しい現場での瞬時の判断に誤りを誘わないことと密接な辺り。
 市場にゆだねる品々の価格の変動ということでも、ヒト対象の場合、そうはいきそうにない、ということの切実さをこの程度の指摘でも気づける諸氏がより多ければ、そして権威筋に当然なくらい人数がいてくれることで世の中の営み方に大きく影響してくる。
 品々でも日用の品々については、変動幅が極端な場合、それはどういう原因かで、変動幅に規制をかけるかかけないかの判断に使えそうだ。
 作り過ぎて処理しきれず、安売りでもやむなし、という場合であっても、作り過ぎの主が市場を支配していて、その作り過ぎが失点であって、そこへその他の参加組が安売りしなくても、日頃の努力が実って挽回の機会にできるかもしれない、という場合もありうる。そこをべらぼうな安売り(原価を大きく下回るタイプ)で市場占有の状態を失わせないという策の行使であれば、行司役はそれなりの熟慮も必要だけど、かなりの判断力を求められるケースと、これでも未だ単調な説明にはなっているけれど、素人老人なりに指摘可能だ。
 受給調整に市場価格のメカニズムはそれなりに有効という経済の学からの指摘であっても、汎用としてなんでも、いつでも有効というわけにはいかない。


 さて昨夜は女子サッカーを落ちついてみることができた。
 若手世代女子サッカーに注目の素人老人にとっては、なでしこチームの対戦相手、北の朝鮮チームの若手世代構成にも注目することになる。
 AFCの去年の試合をご覧になった諸氏は大勢と察するが、なでしこチームの構成はまったく異なる年代構成だ(つまり動きの基本的構成も異なってしまう)。
 北の朝鮮チームの動きについては、若手ならではの要所はうかがえたけれど、1-2-3くらいのパスつなぎを各場面で使いこなすようなゲーム展開発想は未だ希薄なチームのように感じた。そういうタイプでワクワクのりを身につけてくると、見る方としてもより面白いゲーム展開を期待できそうだ。
 とりあえずなでしこチームのゲーム展開を追う視点でいくつか指摘してみたい。
 その前に、どの代表チームも、ということになるけれど、代表として選ばれて散々な観客とかマスメディアとかその他からの圧を被る立場になってしまうわけで、そこらを配慮できた場合、人選で選ばれたということから他にも選ばれていたかもしれない選手諸氏とか全体を見渡せるならば、代表であるという立場と他が選ばれて自らは選ばれないということを経た現事態であることへの確認ができることで、代替的観点からの言及も当然ありうるし、一方で、選ばれた代表ゆえに主役は自分しかいないという立場からの取り組み方へと誘う言及も並行して生まれてしまう辺りには、注意をうながせそうだ。
 選ばれた以上は各ご本人にとっては最善を尽くすしかない辺りへの細やかな配慮は欠かせない。
 ということは人選の主諸氏こそに責任論とあえて絞り出せば、そう指摘できそうだ。
 選んで、集まって、その構成でサッカーのチームを動かすほかないわけだ。
 そこらをとことん踏まえたうえで、素人老人サッカー談義の超小型版。
 【前半の(試合経過時刻・・以下同様)9分50秒頃】
 相手チームのインターセプトがあって返されたボールを更になでしこがインターセプト
  10→11→10→8→11

 の場面
 10の素直なトラップから11へパス。11も軽くワンタッチパス返しで10へ。
 10はそれを素早く8へパス。
 8も素早く11へ。
 11はゴール方向へ素早く動いて・・・この時には強引にシュートを狙ってキック。
 (素人感想)8が準備していたのを11が使う手も十分にあった。
 ここらはNHKアナ氏は上野選手のシュートの正確さと表現していたけれど、解説のお一人(もうお一人は矢野氏)岩渕氏はシュートが上手いというニュアンスで正確に表現なさっていた。
 AFCでの得点の仕方もそうだしWEリーグでのもそうだけど(大宮アルディージャとの試合)、ちょっと圧を受けにくい位置でのゴールの狙い方がシチュエーションとして巧みなタイプなわけだ。体の使い方、狙い方向選び、蹴るボール質などなど。
 そして指摘済だけど、圧がかかる状態では旧世代全般同様に、揺らぎを誘われやすい。
 この場面では、ごちゃとしていながらボールを出せば受けて抜け出してか一瞬決めのシュートが可能なシチュエーションだから8は11のパスを得られれば、傍目には軽々とシュートを決めていた可能性もありだ。
 余計なことを素人老人ということで許してもらって指摘してしまうが、(年齢差と言うことに限らない)先輩後輩タイプの発想が物をいう世代が未だ残っているチーム構成では、なかなかパス系の攻撃型魅せるサッカーはやりにくそうだ。

 後半
 【16分03秒】
 相手7のインターセプトを更に奪った15の場面
 15→8
 2018年U-20、2022年U-20世代以降の選手諸氏は陣形としてもパスの緩急使い分けとしても常時その備えを発想に持っていると想定しやすいので、いつでもどこでもその種の連係プレーが可能になりやすい。
 8は旧世代だけど、シュート場面では任せられるタイプ。
 走りこむ8。パスを出す15.
 裏を・・が単調な強迫観念を生んでいるためか、相手を抜いて、その背後に入ったところでのパスつなぎイメージでしか動きを誘えていないなでしこ、WEリーグの試合、と素人老人は指摘する。
 この場面では、15は相手の壁手前で、また8もそれを先読みして、手前で早いパスボールを受けて、できれば即座のシュート。相手の動き次第ではちょっとフェイントを使ってか、頭越えのソフトタッチシュートでも良かった(奥の手(足)としてはヒールキックのワンタッチでの頭越えシュートだって可能)。つまり15,8両選手に裏をとれの形についてワンパタン発想を植え込んでしまっている発想の単調さを誘うスタッフ諸氏の問題を指摘できる(ヒトが裏を取るかわりにボールが裏をとる(それが転がってゴールイン)形だっていいわけなのに)。
 【15分36秒】
 1→15→11→15→17(↑ゴール前右2・11・13左)
 1の正確なパスを軽くストンとトラップした15が11へパス。
 11は即15へパスして前方へ。
 15は先の方に位置取りしていた17へパス。
 助走から一気にダッシュできた17は相手選手を追い抜く勢いからフェイントを使って相手選手をかわす。そしてこの場合、シュート。
 場面としてはゴール前に右から2,11,13が駆け込んでいる。13は特に早い段階でボールほこせ発信している。
 浦和レッズレディースの試合では中堅ベテラン世代から、自らシュート機会を逃すことなく、だけどチーム仲間を使う術も何度もこなせる清家選手が、同じくらいの世代が大勢のなでしこ現状においては、そういう黒子発想よりはの方が前面に出た格好だ。
 点を取れることと試合展開と両方が‟魅せる‟ことに影響するという観点からは、素人老人のゲーム展開に向けた欲の方も少しくらいは参考になるのでは。
 とにかく今回のチーム構成では、状況を読んだ選手たちがゴール前に遠慮なく押しかけるし、それが守備に不都合を生じさせていない辺りは、好条件と素人的には押さえたくした。
 【30分00秒】
 相手3のボールを15がインターセプトしての場面
 [3]→15→10→2→15(17)
 15からのパスを10は2へ正確なロング(ないしミドル)のパス。
 2はラインぎりぎりまで走りこんでゴール前へのボール流し込み式は取らず、相手選手をフェイントを使ってかわしてゴール前に見事な中空を舞うパス。
 キーパーは横の動きを匂わす17に視線を奪われた格好で右手側に微妙に体重移動
 そこをタテにゴールへ向かって15はヘディングでのシュート。
 キーバー視線からだと横動きがより注意を誘い、タテ方向にやや後ろに控えた15の動きを読み損ねた格好。
 17の位置取りとか動きとかが好作用している。
 【34分55秒】
 相手14のボールをインターセプトしたところからの場面
 この試合でも目立ったのが中盤の攻撃を仕組むパスを出す位置の選手が相手の圧への対応としてバックパスを多用してしまう場面。
 それがくせとなってしまうと、この場面のようなことも起こる。
 ちょっとだけキープしてか、周囲をいつも観察してパスの出し先を確かめられていればMFの位置だからこそできるパスの形がありうる(代表チームのヨーロッパタイプがいつも圧してくる場面に出くわしてキープとかボール扱いに自信をなくしつつあるのかもしれないが)。
 またDFポジションならば、出す相手かまわずにパスというか返しのボールを蹴れると錯覚しているとしたらそれも問題だ。そういう場面も多すぎる試合だった。蹴り損ねたりもしているし。(この日の試合に関してはDFはちょっとぉ・・・なのだ)
 DF→MF→インターセプトで・・・(ゴールに近いところでのボールの往来というアンラッキーさも一応指摘しておきたい)
 【49分20秒】
 DFヘディングによるクリアボールを相手3が拾い・・の場面
 そのボールを相手3が拾ったが15も追っている。
 なでしこDF全般に指摘できることだけどMF、FW陣並みに周囲をいつも見渡しているのかどうか。クリアするなら大きく蹴り出すとかがたいていの場合不可欠。
 そしてどの辺にかも、大きく関わる。
 この場面でも同じヘディングするならちょっとゴール寄りの角度でがほしいところ。
 とはいえ、この場面では難しかったともとれる。
 一方、相手3に対して15は習慣からか、距離を取って動きつつ身構えた。
 だから以前触れたように川添選手タイプにとっては隙だらけということで、ゴール前に際どくパスを蹴りこめている。
 ここらは以前の事例でも今回のでも若手選手の応じ方の問題。
 ということは、かなりの応用技が可能な技量を持っていても場面での発想次第が、不都合を生じさせる、ということと推測させる。
 パスを出させてはまずい場面。ならば、むしろ体を預ける方で邪魔するタイプの防御が要る。ないし、時間を稼がせないで、相手に急がせる、心理的に急がないとという圧を即座にかける守り方発想での動作が必須だった。
 そこらは発想の切り替えだけのことだからWEリーグにも即応用してもらえそうだ。
 2018年U-20世代の場合でも、ボールの落下地点に相手チームから一人、こちらからも一人が迫っていて、どちらがとるか微妙な位置関係の場合、怪我をお互いさけることは最重要なことだけど、上手な選手たちどうしのケースなら、至近距離でのかわし方、すり抜け方、ボールの動きの観察とその集中力をお互い様にしているなら、ほんの足先タッチでの可能性の直前までは接近し合える。お互いが走る状態での衝突なら直前で、ふれそうにない側が避けることも審判判断を含めて不可欠だ。
 相手がギリギリ間に合うかもでスライディングしてきたなら、むしろ(相手は体のどこかを使っての邪魔ができない単調な姿勢になっているから)ラッキーで、蹴られない工夫を瞬間技にしながら、足先とかを使ってボールをちゃっかりいただくくらいの芸当はこなせる。そこらの積極的瞬発力(怪我防御も含めて)を使いこなすことも、その次のシーンでの点を取られやすくするか、ボールを保持し続けられるかに関わって、ひいては魅せるゲーム展開と直結させてしまう。

 日テレベレーザチームのようなパス回しを常時使いこなすことはなかなかな2018年U-20世代であっても、2022年U-20世代とともに、しっかりしたトラップがすぐ次のプレーの多彩の源泉となってくれるし、それをこなして、ワンタッチ系のしかも正確なパス回しが可能になる視野の常置装備すらこなして、1→2→3(→・・)と3回も動きつつを連携できれば、今時の強豪チームだってそうは追従しきれなくなる。
 それがシュートをいつでも蹴れるとかの可能性をあらかじめ表現できている選手をまじえた中で演じられていれば、守りの陣形は、嫌でも壊れつつ動かされるような事に誘える。
 パス連携に関われる技量のFW。シュート技も相手チームからは警戒されるMF。そして手堅いけれど、キープ力もパスの精度もしっかりもののDF(突如の上がりでシュートの技術も)。もちろん、今回の試合での山下選手並にまったくあきらめてくれない守備を貫徹するタイプのキーバーが、早めに育ってくれると、なでしこの未来は、好試合続きとなりそうだ。(WEリーグ(育つ環境として)が重要そうだ。素人老人の我儘発言だけど海外サッカーチーム移籍組に頼り過ぎは禁物に近いと言ってしまいたい(上記のようにWEリーグに戻ってきて活躍してもらいたい選手諸氏は何人かいらっしゃる))

 余談
 ボールの落下地点を即座に感じ取れる勘を養うのには野球とかソフトボールとかでの打撃練習以外の練習の一部を応用できる。キャッチボールの遠投だっていい。
 怪我とか体の寄せとか、体技用に、合気道、柔道の一部の技に慣れる。
 たとえば、柔道なら寝技にもっていく素早い連続動作を習得してしまう。
 投げられた後の受け身の術に慣れておく。
 相手の力業に力でよりも相手の力を払う感じで応じられる合気道の流れに慣れる。
 重心を意識できることで可能になる力の伝え方の効率性の辺りへの気づきを一度意識的に体験しておけば、あとは体が勝手に動いてくれるようになるとか。野球ならホームランバッター、それから(ドリブルやパスの連動とかで)バスケやバレーボールの選手たちは、そこらの感覚を相当に養えている。(卓球の場合、中国チーム以外、結構そこらを意識できていない可能性大)
 NHKのカルチャー系を聞いている限りで筋肉知見もそれなりに具体的にわかってきたことがあるようだ。確かに若い時の一時期を好きなスポーツで人生を‟燃焼‟できるということで人生の一時を楽しめてそうだけど、ここらの知見を応用して、怪我に苦労しないで・・の可能性も探れそうだ。女筋肉、男筋肉も典型との距離ということはあるにしろ、違いは違いとしてその可能性の探求にも応用できそうだ。
 そこで(ダッシュと持久力と)走力をもうちょっとだけ年齢に応じたやり方で伸ばせないか、といった辺りへのチャレンジを求めたい。