連載は続く~ SF掌編『BSの報道番組を見過ぎ状態の素人老人』編


 素人でありかなりの年寄り、ということで先走って指摘してみたい。
 伊都国に住した漢文を優れてこなし、時々の中国の政権と(の関係性次第で)つないでしまう力量も示す人脈諸氏とは・・・に、燕国由来の、ということで周とも浅からぬ縁を持つ人脈を想定できる場合、途中端折って、唐の時代の高宗氏とともにの武則天氏(唐の流れの途中で周を起こした)にまつわる業績の数々から、690年から705年という時期的偶然を並行性ということでは偶然としないで済む考察も可能になるのでは・・の辺りをまず指摘してできそうだ。
 この漢文に通じる人脈諸氏は遡(さかのぼ)ること数百年間、中国では前漢以前からの脈々とも見なせる。そして半島の政治にも、列島の政治にもその範囲を限定できるならばそこでかなり濃く関わりうる。とりわけ秦以後の時期を想定するなら、法治のための官僚制以後として、それなりの組織論を身につけ続けてきた人々ともとれそうだ。
 武則天氏と『周礼』との結びつきは歴史知見だ。その『周礼』と藤原京設計図とを並べて想像できる。
 その少しだけ南は蘇我氏で有名だ。奥まったところに談山神社。濃厚に三者(蘇我、中大兄、鎌足)の名が結びつく。
 しかも、『周礼』のデザインは短時間のうちに修正を求められてしまう。
 それが710年に実際の事態となる。
 プランが秘めた国分寺案はその後も実施への道を歩み続ける。
 数百年来の付き合いを持つ権威筋を官僚頭脳、発想の漢文を優れて操る人脈諸氏が多分、ぞんざいに扱うはずがない。
 一方で恐らく情勢にもアンテナを張って詳しい状態であり続けたその人脈にとっては、半島情勢での鉄と関わる人脈については、それなりの密度を保ち続けた可能性を空想くらいはしたい。
 すると、扶余系、加耶系の権威状態を官僚系発想から認知しつつ、列島の権威筋との整合もなんらか工夫してのけ、ただし、政治家・武闘系ではないから、加耶諸国的実際にとまどいつつの、時代の趨勢との整合を試行していたことも可能性として考えておきたい。
 だから中国発の情勢・情報を踏まえた660年契機も十分に受容可能であり、国つくり指令っぽく受け止めて、列島各地に住み分けていた加耶系に半島情勢ゆえの移住組、百済系、新羅系をも無理なく各地に住み分けられるようにしつつも、国としてのまとまりへと試行を始める。
 で、時点、として、記紀が成る時期を想起して、その編集手法からその時点での人脈構成とか主力なりをあぶりだせそうにも思える。
 こう素人の老人が指摘できるということは、ここまで整理してくれた古代史専門家、事情通諸氏においては、学説として出す以前の作業を地道のこなしている最中と考えられるから、素人が先走ったところで、もうじき実際に、この時期に至る多くを語り始めてくれそうに思える。


 ところで、農業の営みと関わる話題をあいかわらずBSのテレビ報道番組から頂戴し続けている。
 地元の消防団要員に先細り傾向がうかがわれるようになっているらしい。
 外側からのしかも素人老人の観察だからあてにはならないけれど、会社勤めとか勤め人タイプの諸氏にとっては、時間使いは実に融通を利かせにくい、と(素人老人は)想像する。
 生活を時間のやりくりとして見たときの自律性が弱い。
 専業で農家をしている諸氏ならば、その生業(なりわい)と関わる限りでの縛りは強烈と察するが、その関係性への配慮を欠かない限りで、時間の使い方に自律性を持ち込みやすい。植物相手だからそうは言ってられないはずだ、という一面を踏まえて、消防団の不規則な時間使いについては、勤め人とは全く異なる融通を使いこなせそうに思える。とりあえ
 その自律性こそが、子だくさんをも可能にしてきたのであって、生産性を向上させて儲かる農業にしなければ農業は続けられないという発想に凝り固まってしまうのとは少し違う発想が要ると推測する。
 当然、支払い手段の多い少ないで農業を営む営み方が大きく揺すぶられる時代の趨勢だから、そこは稼ぎも無視できない要素、ということで、そこをフォローし合えることは必要だけど、時間割作業として濃密に作業を設計してしまうなら、時間使いに関しての自律性を手放す格好になってしまうと、心配を持ち出せる。
 ただ、産業誘致話題でも指摘されていたのと似て、動態としての影響関係を知りうる要素間での整合など指標にして事前に問題群の捌き方を準備しておくことは重要だ。
 余剰ということで農を離れて職を探しに出ないといけなくなる家族のだれかたちが結局膨大にふくらんでいく。


 産業誘致のことでは、USなど飲むのにも精密な作業に要するとかにも欠かせない水は多分、日用との間で取り合いになってしまいそうだ。その点、列島ではある程度までなら、分かち合えそうだ。ただし、べらぼうに使うなんらかを誘致してしまうと多分大変なことを招きかねない。
 そこらを現代の半導体産業誘致の現場では話題にしているようだ。
 農業を犠牲にしてまで産業を誘致することになるのか、水の長期間での使い分けは可能なのか。
 当面の課題として、人手を取り合う場面も想定されているらしい。
 ニセコなどでは介護人材が集まらなくなっている。
 そこには問題がもうひとからみしている。
 実は欧米は実際に過度な趨勢としてのインフレの中にある。
 ファストフードのハンバーガーが千円単位で当たり前になっている。その分、支払う方もそれなりの額の収入を得ているから、まさにコストがお互いを持ち上げ合って、それが継続中のようだ。
 その点、賢いと素人老人は言ってしまうが、物価安定策を堅持してきた列島の民間・政府系諸氏の発想と実践において、給料も安いけれど、物価もそれなりに安定させてきていたし、100円ショップのように廉価商品を工夫する発想での補(おぎな)いもありえた。 けれども、木田氏が言うには根雪作戦とのことで、その含みをどう解釈するかで相当の隔たりをその先で生みそうなのだが、素人老人の推理の方に寄せてみる場合、とりあえず一度中小大全般に上げ底作戦に誘い、その後は無理してまでそういうことはしない。そうであれば、これまでよりは少し給料をもらえるようになるし、既存の高物価に、それがそれ以上上がり続けることを上手にバランスさせるようにしておければ、生活苦の状態は少しだけ改善させられうる。生々しい情勢変化に不利な状況を囲った諸氏へのフォローは欠かせないから、腕白発信(強いところを見せようとしてつい相手を攻める言論パフォーマンスに走ってしまう軽はずみで、結局聞き入れてもらえる度合いを減じてしまう)風を装うことなく、取材力ゆえの貴重な現場の声を、事態を、国会の議論の場なりに、持ち出して、こういう現実を見てみない振りしないで、しっかり政府としても対応してね、で、積極的な意思表示を得られれば、それは後には引けない首脳の立場の発言としてとことん思い発言だから、それを一応信じて、事態のこれからの推移を期待して研究者並の観察眼を用いて追い続ける。手を抜いたことがわかれば修正の機会くらいは提供して、それでも怠けくせが判明したならば、選挙の際、そこを全面的に公開して、自分たちなら同じ条件でもやってのけらると、とりあえず、相手がどう制約をかこっていたかのところはわからなくても約束くらいはできるから、それもまた他のだれかから観察されて判定されることになる。
 電力食いでもあるようだ。
 配電の都合上、時々、停電もするようになって・・ということはないだろうけれど、それなりの膨大な準備は要る。
 だから呼ぶ方の利害の一方で、他所(よそ)では条件によってはやっかいものという性格も有(ゆう)してそうだ。
 空飛ぶドローンタイプの自動車構想は、当面、実用に向きそうにないということで、気前よく数千万円規模の投資をした各組織にとっては相当な痛手となっているらしい。
 だいたい、かつてsublogic社が出していた飛行輸送シミュレーションとか今ならPSバージョン10辺りかもしれないが、横間隔、上下間隔、前後間隔とか定期便でさえ相当な工夫を盛り込むのがシステムとしての空輸なことがわかりやすい。
 それを踏まえられるなら、身軽に動けるドローンの類が、好き勝手できないシステムにどうやってはめ込まれるのか、実際に相当な工夫を要しそうなことは素人老人ですら、ちょっと想像してしまう。
 集団的曲芸までこなして、光のショーでも大いに稼げているプログラム仕込みのドローンなのだが、ヒトを乗せて充分に安全に安定的に運航させるのには一工夫が要るということのようで、素人老人以上に先走りしてしまったようだ。
 誘致にしろ莫大な投資については、事前の緻密な‟勘定‟程度は必要らしい。
 根雪発想のもう一方はそれが積もりに積もって氷河期突入ということだから、そちらの発想ではないことは、明確と見た(一回だけ頑張ってみようの類)。
 内部留保が、コロナ騒動の混乱を潜り抜けさせた。
 過度なインフレ状態を通常にしてきた欧米経済の営み方は、だれに損な役を引き受けてもらうか戦々恐々としているかもの推測を持ち込んでしまうなら、同じ営み方という過ちをせずに変わり者で居ることも三方良しの感受性を失わない範囲で、容認される範囲内と素人老人は行き過ぎた、過度なインフレ運営をしている諸国の諸氏にとっては後悔先に立たずかもしれないが、居直ったりもしないタイプと見ておきたい気がする。

 

   川柳もどき

    歴史家諸氏は実に慎重だけど
     素人は実に軽く
      仮説にもならない筋書きを
       先走って持ち出して
      どうだい、これほど知ってる専門家はいやしないぜ
      とたかをくくっている
      はずは断じてない!!!
     なんとか専門書の数々によって
      この時点での解明を成してもらいたい
      と切なる希望がはちきれそう
       なのがもっぱら素人の老いぼれ