連載は続く~SF 掌編『進化論へ(きょうび)暫定的答え』編




生命のとらえ方はもっと違ってくるとは思うけれど、とりあえず通りのいいイメージを頼れば、進化の含みにも相当な変化が生じてしまっていることに気付ける。ここらはとっくの十数年前以来であることが素人にとっての流れで事情通諸氏にとってみればさらにとっくの昔からだったに違いない。
とにかく条件との相談は欠かせないとしても、そこでは散々な形で生じてしまう。たまたまの条件がなんらか有利不利を条件づけてしまうために、残ったり残らなかったり、世代ということばを安易に用いてしまえば、世代交代できるものもいればそうできなかった形たちもいて、並行的にいろいろが作られ続けてきたし、そうしている。
そこに局地的大変異とことばにできる条件の極端な変化が持続的に生じてみたり、地表面規模で似たことが生じたりで、特に後者においてなら、せっかく適応的な熟成の試行がうまくいっていたかもの生き物たちも絶滅の憂き目にあうことも十分にありえた。つまりは適応的生き物の進化の過程も想定外ではないのだけど、それもある条件付け下の過程内でのこととより限定的に考えるしかない。長い地球史を想起した時、適応であるよりは条件付けについての極端は変化後の比較的適応的な変化をたまたま遂げた生き物があたかも適応するように強かったとかで後付け的にことばをあてはめやすいだけ、と言えそうだ。通常はとにかく短期の変化に適応するような範囲、個体が耐えうる範囲を試されているようなものだ。中長期のあり様はとにかく様々を生じさせてしまう。そしてどれがどう適切かというのは地球史の気まぐれ、宇宙的な規則性や偶然性まかせということになる。
ここらはより専門家的慎重さでことばにしてくれていた。
先日録画しておいて先ほど見たNHKBSでの『コズミックフロントNEXT:酸素誕生の謎に迫れ!』の回にて、丁度35分ほど経過したところで岡山大の沈建仁教授が生き物の進化について語っていた。(以下聞き取りからの引用)

”生物が生きていくためには、エネルギーが、どこからかとらなきゃいけないんです。エネルギーを究極的に生物が進化の間で見つけた答えとしては、太陽の光と水なんです。
 進化というのは、ランダムな出来事なんで、あちこちでいろんな試行錯誤、失敗がたくさんあって、ゆがんだ椅子の形のものができてきて、最初に酸素を作る生物、光合成生物ができて、それが一番効率がいいということで生き残ったんでしょうね。”

(以上聞き取りからの引用)
上記”ゆがんだ椅子”についてはシアノバクテリア葉緑体内でいかに酸素を作っているかが最近の研究で具体的に発見された知見を紹介する中で、葉緑体組成の中に分子構造上ゆがんだ椅子状の部分があってそこでの反応が酸素分子を生じさせていることをCGを使って指摘していた。

ヒトについての思い上がりな発想を持つことは個々にゆだねられることにはちがいないが、それだと異変対応ということでは制約をわざと持ち込むような発想に思えてしまう。
それとある極端な変異後の地球史的には平穏な期間を共有できている生き物たちがまかせられているともいえる物質循環の巡りをちょっとだけでも思浮かべられるなら、やはり思い上がり発想にはよほどの注意が要りそうに思える。ヒトの場合、とにかく知も含め力づくでなんとか短期間中での変異には対処してきたように伺える。それは伺える、程度くらいに受け止められないと、ないし別がありえたんじゃないか、とか様々にシミュレーション出来ていた方がヒト観念にはふさわしいようにも思えたり。



さて介護には水分摂取の知見も役立てられる。
高野真一郎著『「これ」だけは知っておきたい高齢者ケアにおける命を守る知識と技術 超基礎編』('16 第一版第三刷)から紹介。p32~
一日あたり必要な水分量の計算方法
   老人  30ml/kg 以上
   成人  50ml/kg
   子供  50-100ml/kg
   幼児 100-140ml/kg

水分の取り入れ源
代謝水(体内的に生成される水) 約400ml/日
食事から 約400-1000ml/日
経口摂取

不感蒸泄(気道や皮膚から蒸散する)で水分が体から逃げる
平熱のヒトが室温28℃に居る場合
15ml/kg/日
*体温1℃上がるごとに15%増える。
*室温30℃から1℃上がるごとに15-20%増える。

心不全、腎不全の方への水分量は注意が要る。

p36に老人の大まかな出る方の数値あり
小便   400-500ml
大便   100-200ml
不感蒸泄 700-900ml

大雑把に 1200-1600ml は目安にできそうだ。
食事からの水分は食事量からかなりの幅を生じるので注意だ。
代謝水400mlを引いた
800-1200ml を食事と経口で摂る工夫と受け取れそう。
高熱時や下痢で脱水が心配な場合はまた別。

しかもコウノメソッド2019版に指摘からは水分摂取をこちらの都合で勝手に制限したりは認知症状によくないことを知ることができている。





君:今的に言うと、コマーシャルな圧力とかいろいろな利害関係から、サイエンスのことばというよりは、相手のことを考えたことばを使いがち。けれど、どこかで真実のことば、じゃ、大げさかしら・・、とにかくそれっぽいことばを発見することに取り組んでいる人たちがいるってこと、よね。私は、そういうことを聞けて、いくらか安心してしまう、かしら。
私:老人と水の方は?
君:将来、あなたに私の老後の世話をゆだねてほしい、って希望?
私:そう、介護は任せてもらいたい、なんて・・・、じゃ、ないでしょ!
君:そうね。
私:・・・、それ、だ、け。
君:お茶しながら、話しましょう、よ。
私:きょう、も、いいの?うれしいけど。
君:本当は、いそがしい、の。でも、いいわ、よ。
私:散歩?
君:嫌?
私:とんでも、ない、よぉ。行こ、行こ。
君:はしゃいでる・・・。
私:年寄りも、状況次第で、いくらでも、はしゃぐ。どぉ。
君:いい経験させてもらってる、わ、よ。ふふっ。